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私はアメリカの大学の中で、非常に優秀な学生が集まるランキングが高い大学で日本語を教えているので、頭脳明晰な学生さんにかず多く会ってきました。

 

これは私のあまり根拠のない(というかデータを取っていない)持論なのですが「学業の成績と言語習得能力にはあまり相関関係がない」と思っています。

 

もちろん「学問として習う言語」(日本で習う英語など)の場合には、成績が優秀であれば、その言語が『できる』とみなされるわけですが、日本の教育が何百年も(いや1000年以上かな)外国語を学ぶのは学問の一部であって、その言語を習得して使いこなせるようになることを目指していなかったので「学業の成績言語習得能力」となるのでしょう。

 

我が子の場合、日本語と英語のバイリンガルとしては どちらの言語もバランスよく習得できたいわゆる「成功例」のように思えます。ただ娘は非常に視覚による情報入手が得意な「視覚優勢学習者」(visual learner)で、漢字を含む文字表記が複雑な言語である日本語を日本語国外でもうまく学べたという特徴があります。もし娘が日本国内で育って、聴覚優勢言語である英語を学ぼうとしたら幼い時に挫折した可能性は高いです。

 

「私は漢字が得意」という自信が現在高校11年生の娘の「バイリンガル習得」を支えてきたわけですが、それ以外にも英語の習得でフォニックスやスペリング練習などを小学校で習わなかったと言うのも役だったと思っています。「視覚優勢学習者」(visual learner)が、早いうちから英語のスペリングや音と文字の関係を教えられたら、混乱するんじゃないかなと思うことがよくありました。

 

そんな我が子ですが、確かに漢字を覚えるのは得意なようで、今も普通に難しい漢字を使って作文を書きます。

今日は「憂鬱だ」というので

 

「そういえば小学校の時、ママのプロジェクトで『鬱』って漢字をどう覚えるかと言うビデオに参加してくれたね。『鬱』は今も書ける?」

 

と聞いたら

 

「うん」

 

と自信を持って答えました。

 

私が

 

「でも『憂鬱』の『憂』の方が難しかったりして」

 

と言ったら

 

「え? でも 優しい の右側でしょ? 小学生の漢字だよ」

 

と言うので、改めて見たら そうでしたね。そもそも「憂鬱」なんて漢字を書いたことがないので、意識したこともありませんでした。海外にいても習った漢字を使ってくれるのはうれしい限りです。そして漢字が読めることによって日本の本もたくさん読むので相乗効果もあり、よかったと思っています。