バイリンガル能力の測り方

いつもブログにお越しいただき、ありがとうございます。 私の専門は「言語習得」で特にバイリンガル(二言語習得)なのですが、このブログではあまり専門的なことは書かず、日々のできごとを定期的に発信してきました。 今まで数回に渡り、主に自分と自分の家族の経験と語学のレベルについて書きました。評価法について自分なりの考えを書いていきます。これまでのシリーズのタイトルを「なぜバイリンガルの総合言語力は測れないのか」は私が持ち続けている問いであり、この問いの答えを提供するものではありません。また特定の検定試験や語学教材をオススメしたり評価する意図もないのでご了承ください。

 

以前に英検一級の過去問を英語のネイティブスピーカーのアメリカ人にやってもらったら逆ギレされたという記事を書きました。

 

 

この時は2017年の過去問を使ったのですが、私は筆記試験の41問中32点で最初の語彙の問題の正解率が悪かったと書いています。

 

 

その後、試験の形式が多少変わったようで2024年の過去問を見たら筆記の選択問題(マルティプルチョイス)が35問で英語でサマリーを書いたり英作文を書く項目の配点が多くなったようです。

 

受験の年によって読解のトピックが変わるから自分にとってなじみがある内容だったり、わかりにくい内容だったりするのだと思いますが、今年の過去問の方が読解が簡単(というか点が取りやすい)と感じました。

 

リスニングに関してはとてもわかりやすく聞き取りやすい英語なので難しく感じないのですが、最近話題になっているWorld Englishes (世界の英語)

非常になまりが強い英語だったり、独特の語彙を使う方言のような英語

どれもこれも「正しい英語」として多様性として捉えるべきなんですよね。

 

ただせっかく自分が英語を話してもアクセントが変だったり、言い回しが不自然で相手に伝わらなかったら意味がないので、ある程度は「様々な背景の人が聞いてわかる英語」を習得する必要があります。

 

英検やTOEFLなどのリスニングで使われる音声はクリアで聞き取りやすいので、そういう試験で高得点が取れても、実際に英語が使用言語の国に行くと とんでもなくわかりにくい英語を話す人がいたりします。たいていの場合、スピードが速すぎて聞き取れないと思いがちですが、スピードもそうなんですけどあまりにも強勢が強い話し方をされると強い音しか耳に入らなくてきちんとした文や単語として聞き取れないという問題があります。

 

以前にオリンピックの実況の通訳をした時に驚いたのが、他国の通訳者(スペイン語圏の人など)は実にリラックスして通訳をしていたんです。聞き取り能力というのは必死に聞こうとしていない状態でBGMのように流れてくる音声でも楽に聞き取れるかどうかで、こういう能力をしっかり測れるテストがあったらいいのにな、と思います。

 

 

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