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最近、様々な人の日本語のインタビュービデオを聞いて編集したり、自分の過去のビデオを見返したりする機会がありました。

 

大学のクラスで日本語を教えていると、大学生は「漢字」と「敬語」が難しいと言います。この2つは覚えるのにまったく違うスキルが必要になります。漢字の方はフォトジェニックメモリーが発達している人なら「漢字の字形を覚えて再現する=漢字を手で書く」ことは得意になります。敬語の場合はどちらかというと聴覚から情報を得やすい人の方が得意ですが、敬語は聞いて何を言っているかよりも自分が正しく使える、つまりアウトプットの方が大事です。この場合、決まり文句として文を覚えることが得意な人は「敬語を正しく話すテスト」のようなものなら高得点を取れるでしょう。

 

ただどこでどの程度の丁寧さで話すべきかを判断して日常会話の中に敬語を差し込むのは「覚えたものをアウトプットする」レベルの言語力では難しいようです。

もちろん 決まりきったフレーズを自己紹介で使うとか挨拶で使うというのは記憶力で乗り切れますが、どこで使うかという判断力はまた別のスキルです。

 

日本語母語話者だからと言って、誰でも非母語話者より敬語が上手というわけではないし、実は「敬語を使わなくていい立場」の人は敬語が下手だったりします。

 

こういうことを言うとジェンダー問題になりそうですが、一般的には日常会話に敬語を上手に挟み込むのが上手なのは女性です。女性は「丁寧=上品」のような概念を持っていて、自分をよく見せたい時に敬語を使うことがあります。また敬語が上手に使えると言うのは「品の良さ」につながることから、男性でも女性でも品格が問われる場では敬語の使用に気を配るでしょう。

 

先日、YouTubeで、秋篠宮家のおふたりの娘さんと天皇家の娘さん(愛子さま)の成人のあいさつのビデオを見て そのビデオでも言われている通り、話し方、敬語の使用が全然違うと感じました。これは現在の天皇陛下と皇后陛下の結婚の会見の時にも感じました。当時、皇太子だった現在の天皇陛下の敬語の使い方や話し方は、当時の婚約者、現在の皇后陛下の雅子さまとは全然違うレベルだったと思いました。

 

敬語っておそらく数年間、学校で習っただけでは習得できないものなんでしょうね。就活の前に必死に練習してもふだんからの品格が出てしまうものではないでしょうか。私はこれからでも遅くないなら、皇室の方のような敬語をマスターしてみたいなと思います。そういう講座ってないんでしょうかね。