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私の両親は早くに亡くなったので「老人介護」を経験していない私ですが、最近 義父の様子を見て「あ〜、ついにこの時が来たのか」と思うことがありました。

 

私の父は肝性脳症で意識が混濁したり、末期は強いモルヒネを打っていて意味のわからないことを言ったりしましたが、いわゆる老人性の認知症ではなかったので一時的な意識の錯乱が落ち着くと正常な判断力にもどりました。

 

ただ亡くなる1年くらい前に記憶が混乱していて「え?」というようなことを言い出したことはありました。これは母にもあって頭脳明晰で記憶力が人一倍よかった母が急に作り話のようなことを言い出して驚いたことがありました。

 

老人の認知症の場合、もの忘れが激しくなる以外に記憶がすり替わることがあるようです。それはあたかも「虚言癖」のように見られますが、本人は嘘をつこうとか、話を面白くしようとか、ごまかそうとしているのではなく 本当に自分が作り出した世界が脳の中で「記憶」として保存されるようです。

 

義父は今から5年半前にクルマの免許を返納しました。理由は近所の人が義父の運転を見て「あぶない」と役場だかどこかに報告して親戚の家に苦情の電話が入ったからということでした。その時は義兄が義父と一緒に警察の人と話して免許返納の手続きを取ったのですが、あとから話を聞いて どうも義兄家族がそのストーリー(近所からの苦情)をでっちあげた可能性があるという話になりました。

このことについては別件も併せて内容証明付きの手紙を送り、間接的に義兄家族が認めてきました。ただ義父にはハッキリ言っていなかったので、義父はずっと「自分の運転が乱暴で、近所の人が文句を言っていた」と信じていました。夫はことあるごとに「そんなことはなかったんだよ。」と義父に言い続けていました。去年の夏に私が訪問した時も開口一番、自分が前に運転していた時に苦情があったのかと聞いてきました。

 

それが今回、病院から退院して話をしていたら「私は長男に、ちょっとクルマを運転してみろと言われて調子に乗ってスピードを出しすぎちゃったら、危ないからやめろと言われて免許を取り上げられちゃったんですよ。でもそのおかげで(実地)試験を受けないですんだんです。」と私に言うのでビックリしました。

 

どこでどう記憶がすり替えられたのかはわからないし、私と話す時に義兄を「長男」とも呼んだことはなかったので、おそらく私(次男の嫁)と話しているという感覚さえなく話していたのでしょう。

 

これからどんどん創作劇場がエスカレートしてくるのだと思いますが、それが歳をとるということなんでしょうね。