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もう15年以上前から、私は自分が教えているあるコースで学生に『自伝』を書かせています。これはバイリンガル教育を大学院で専攻していた時に 私の恩師である教授が「移民してくる子供や二言語を習得している子供は、自分のアイデンティティに疑問を持つことが多いので、自分の今までの人生をクリティカルに見直して自伝を書かせることによって自己を見直すことができる」と言っていただからです。

 

その授業の課題で、ペルーから来ていた女の子に英語を教え 自伝を書いてもらったことがありました。その女の子は当時10歳くらいでまだ英語もそれほど上手じゃなかったので、スペイン語がわからない私にうまく意思を伝えられず英語で自伝を書くのはとても難しかったようです。私の恩師は「もっと掘り下げないと...こんな表面的な作文では効果がない」と私を叱責しました。それから30年近く経って、ずっと日本語と英語のバイリンガルに自伝を書くことをコースワークに取り入れている私はいつしかこの指導法のエキスパートとして恩師と一緒に論文を書くまでになりました。

 

今でも私は自伝を書く人の人生に深く踏み込んで掘り下げるのは苦手です。小学生でも大人でも自分の人生を語りたい人と語りなくない人がいると思います。

自己顕示欲とか承認欲求が強いタイプの人は、自分の人生をキラキラと演出して語りたいでしょうがそんな人ばかりではありません。

 

いくら大学の授業の課題だからと言って、触れてほしくないこと、人に話せないことは誰にでもあると思います。

 

学生には「言いたくないことは言う必要はないし、今までの自分を語りたくなければこれからの未来を想像して将来へのロードマップを書けばいいんですよ」と言っています。

 

今年はどんな作品が出てくるのでしょう。我が子のように他人とは全然違った世界線を出してきてくれる人はいるかな。