最近はChat GPTなどの生成AIが大活躍で教育機関では、こうしたAIをクラスの課題に使用することと禁止しようという動向があります。
私の勤務大学は今のところ、ガイドラインを出していますが使用を禁止したり、制限をするという規定はありません。
普通の常識としてChat GPTで書いたものというか出てきたものもきちんとOpen AI (2024)のように出どころを書くようには指示されています。
例えば外国語の授業での作文の場合、自分が母語で書いたものを生成AIや自動翻訳で学習している言語に直した場合、これは盗作になるのでしょうか。あるいはGererated by Open AIのように書くべきなのでしょうか。
家に持ち帰ってする試験や宿題は常に本人がやっているかどうかわからないという問題がありました。また何年も同じ宿題を出すと、他の学生が書いたものを使い回す人もいるかもしれません。テストも同じで「過去問」が出回るということもあるでしょう。
私がアメリカの大学で日本語を教え始めた頃は、まだインターネット創世記でした。というかアメリカで日本語のインターネット記事や日本語のメールのやりとりが難しい時期で、ネット記事などをコピペして自分が書いたように見せかけることが難しい時代だったのですが、その時期でもしれ〜っと他人が書いたものをコピペして出した学生もいました。手書きで書かせればそういう問題がないというわけでもありません。そもそも何も資料を見ないで書けるものには限度があります。論文には先行研究として自分が読んだ文献を引用する項目は必ず必要だし、文献の一部を引用したら「これはどこから引用しました」ときちんと書くことが義務付けられています。
やみくもに生成AIの使用を禁止したり、教室内で電子機器を使わせないというようなことをせず、上手に正しく使う方法を教えてあげないと、これからの若者は情報を取り入れ、自分の考えを発信していく力がつかなくなると思います。
ビビりな娘は私がChat GPTを使って、娘の質問に答えたり、テスト勉強にChat GPTを使えというと「え〜、ダメだよ。先生が使っちゃダメって言った」と言って頑なに使いません。まぁ、高校生くらいだと自分の力で何かを書くとか何かを覚えて試されるという過程を通して、認知能力や考える力が発達していくのかもしれないから、訓練としてある程度は使用を規制してもいいのかな、とは思います。でもこれからの子供は「どうやって便利なツールを正しく使うか」を習う方が大事じゃないかしら。あと5年もしたら、世の中の人工知能(AI)に対する認識はガラッと変わるんじゃないでしょうか。我が子には、そんな世の中をうまく渡っていってほしいです。
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