今月は日本での英語学習について50家族のケースステディのうち、12から20番目のご家族を紹介していきます。研究のためにデータ使用許可をもらっていますが、ブログに載せている時に、住んでいるところや学校を多少変えています。
17番目のご家族はこちら。
両親死別(国際結婚)
シングルマザー歴10年
お子さんー大学1年生(女子)と高校2年生(男子)
前回のお子さんが無戸籍のご家族にお話を聞いた後、別の知り合いからのご紹介でアンケート調査に参加してくださった方にインタビューしました。
この方は私のブログを読んでくださっていることがインタビューの後にわかりました。
アメリカ人のご主人が亡くなった時、お子さんは小学校3年生と1年生(3rd grade & 1st grade)でした。ご主人が亡くなった後の保険や不動産や税金などの事務作業に3年くらいを費やしたそうです。それまでパートの仕事しかしていなかったお母さんは仕事をしなくてはと思ったけれど、事務処理が終わらないとどんどん請求書がたまったり入るべきお金が入って来なくなると経済的にも精神的にも困ると思い、アメリカ人弁護士さんとほぼ毎日 電話やメールのやりとりをしていたそうです。
そしてアメリカでの相続が一段落してから、日本に帰国し実家に3年住んだということでした。帰国子女学級にお子さんを入れたかったけれど実家の近くには学校がなくお子さん2人は公立の中学と小学校に転入したそうです。
中学 高校でのお子さんの英語保持に一番よかったのが、アメリカのお友達との定期的なオンラインチャットだそうです。日本に帰国してから数年は ほぼ毎日 日本の早朝(アメリカの深夜)に友達とオンラインチャットをしていてお子さんの健康が気になったけど早寝早起きで、他のお子さんが部活の朝練に行くような時間に1時間近く英語でおしゃべりしていたので「英語の勉強はこれで十分かな」と思っていたそうです。
結果的に帰国子女枠ではありませんが、上のお子さんは国際学部で英語で授業が受けられる大学に入学し、下のお子さんは地元の公立高校の英語特進コースに入っているそうです。
お母さんは「子供が(アメリカの)小学校にいた頃、私は精神的にもかなりきつくてほとんど子供の世話ができませんでした。いつもアフタースクールに最後までいて、スクールバスで帰ってくるんです。近所のお母さんが迎えに行ってくれたこともありました。結果的にあの子たちはアメリカ人に育ててもらったんだと思います。日本に帰ってからは私はフルタイムの仕事を見つけて実家の親が家で面倒見てくれたんですが、もう2人は手がかからなくなっていて、料理や洗濯も自分でしていたので親も文句を言わずに同居させてくれたんだと思います。」と言っていました。
またお母さんは、地方(田舎)の民家で周りに家が建て込んでいないのも子供達が夜中(早朝)にチャットしたり、ふたりで英語でおしゃべりするのには適していたのかもしれないと言っていました。もちろん友達とおしゃべりするだけでは十分な英語力は伸びないかもしれませんが、このご家族のお話を聞いて「同年代と英語で話すこと」の大切さを感じました。
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