今月は日本での英語学習について50家族のケースステディのうち、12から20番目のご家族を紹介していきます。研究のためにデータ使用許可をもらっていますが、ブログに載せている時に、住んでいるところや学校を多少変えています。

 

13番目のご家族はこちら。

 

ご主人― レストランオーナーシェフ 前妻はフランス人

奥様―レストランの運営をしながら前妻のお子さんの子育て

お子さんー小学2年生女の子

 

このご家族は私のリサーチの被験者ではなく、私の元学生の紹介で昨年 日本で会いました。ちょうど私の学生(アメリカ出身の日系人)が「マイクロアグレッション」という「知らず知らずに人に攻撃的なことを言ったり、傷つける態度を取ってしまうこと」について日本でのワークショップを開いていて、そこに参加した人でした。

アメリカで子供ができなかったご夫婦が養子をもらうケースはよくありますが、白人夫婦がアジア人の子供を養子にすると家族で歩いている時に、心ない質問をされたり、子供がいじわるをされたりすることもあるようです。

日本でも同じように両親が日本人なのにお子さんが日本人とかけ離れた容姿だといろいろ言われたりすることがありこれを「マイクロアグレッション」の一種だという人たちがいます。

このご夫婦とは別々にお話を聞きました。ご主人は前の奥さんとの間のお子さんを育ててくれている現在の奥さんにとても感謝しているけれど、母娘関係がだんだんギクシャクしていることを心配していました。奥さんの方はお子さんの英語教育に特化したインタビューだったので、あまりプライベートな話はしたくなさそうでした。ただお子さんを英語教室に連れて行くと「お父さんとは英語で話すの?」と必ず聞かれるのが嫌でお子さんも「いいえ」とだけ答えてきまずい雰囲気になると言っていました。

「見た目で英語ができそう、というプレッシャーをずっと感じて生きていくのはかわいそう」だとお母さんが言っていたのが印象的でした。

とても些細なことですが...と言いながらお母さんが話してくれたのが

 

「娘が私を「お母さん」と呼ぶのは、産みの母親と区別してるのかな?と感じることがある」

 

ということです。「前はお母さんのこと なんて呼んでいたの?」とは聞いたことがないけどお子さんは4歳の時から自分のことを「お母さん」と呼ぶと言っていました。

今は日本でもお母さんを「マミー」と呼んだり、以前から「ママ」という呼び方はよくありましたが、呼称の選択も子供なりの考えがあるのかなと感慨深いエピソードでした。

 

 

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