私の職業は時々『Ivory Tower』という言葉で表現され、これを日本語でそのまま『象牙の塔』と訳していますが、『浮世離れ』とか『世間知らず』のようなちょっと否定的な意味を含んでいます。

 

もう10年以上前のことですが、ビジネススクール(経営大学院 MBA)で日本語のコースを作りたいという話がありました。もともと連邦政府からの助成金が各大学に配られ、日本語や中国語の特別コースがMBAの学生用に作られたのがきっかけです。このコースを私が教えたのですが、たった1回限りでなくなってしまいました。

 

クラスが続けられなかった理由はともかく、私としてはとても楽しい経験でした。その後、よく耳にしたのが、ビジネス経験がない人がビジネススクール(経営大学院 MBA)で教えるのはよくないという議論です。確かに語学の先生であっても社会に出た経験がまったくない、つまりずっと『Ivory Tower of Academia』にいた人は敬語を教えていてもピントが外れていたりすることはあります。敬語だけでなく社会人として 当然知っているであろうマナーなども知らない人はいるかもしれません。特に日本語の先生が高校生くらいからアメリカに留学してそのまま進学して大学院を卒業し、大学に残ると 英語はうまいのですが、日本語は「うん???」という感じの人もいます。

 

それと言語の知識だけでなく、一般常識的なことが欠如している人もいます。

 

昨日、びっくりしたのはある先生が「外部の人を呼んでも謝礼が払えないんですけど、その人はうちの大学で話ができただけでも光栄だと言ってくれそうだから、謝礼の話はしないでいいですよね。」と言ったことです。

さらに「呼んであげて(その人が関わっている)イベントの告知もするんだから、私は招待してもらえますかね。」と言ったことです。そのイベントはものすごく人気があって、チケットも取りにくいもので告知なんてする必要はまったくないし、その人だってうちの大学に来て話をしたら、得するわけでもないのに何を言っているんだろうと思ってしまいました。

 

夫に言ったら「やっぱり学校の先生って常識ない人多いんだな」と言われてしまったのですが、そんな人ばかりではないと思います。でも人のフリ見て我がフリ直せ...ですね。

 

 

 

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