年末にいろいろ思うことがあり、「失敗した留学?」というタイトルで記事を書きました。最初から読んでいただける方はこちらから
 
アメリカでは年に一度、日本人留学生や日本語ができるアメリカ人大学生を対象とした『ボストンキャリアフォーラム』という就活のイベントがあります。
私は90年代後半にボストンに住んでいたので、日本から来る企業の方のアテンドをしたこともありました。ここ20年はロサンゼルスにある勤務大学から学生が行く前に就職面接の練習をしてあげたりしています。
 
前にも書いたのですが、いわゆる『新2世』と呼ばれる親が日本人永住者でアメリカで生まれ育ち、日本語も英語もネイティブ並みの語学運用能力を持ち、アメリカの一流大学に進学している学生数はここ20年くらいは緩やかな上昇傾向にあります。これは全米にある日本語補習校の学生の比率が、短期駐在家庭の子供より永住組の子供の方が多くなってきていることとも関連しています。
 
以前よりも子供が小さいうち(就学前)に研究留学したり、企業派遣で留学する人の数は増えているように思います。きちんとしたデータがないので、私の印象だけで語っていますが、少なくとも私の勤務大学の大学院(主にMBAとロースクール)や医学部に研究員としてくる方々は家族帯同型が増えています。
 
幼い頃、親に帯同してアメリカ(あるいは他の英語圏)に数年滞在したお子さんたちは日本に帰国してから、帰国子女が多い学校(主に私立)やインターナショナルっスクールに通い、中高でまた留学したり、大学は英語圏の大学に来ることもよくあります。私たち研究者はこういう人たちを「トランスナショナル(往還)型バイリンガル」と呼んでいます。
 
「トランスナショナル(往還)型バイリンガル」は成功例が多いため、日本でそういうお子さんを見ている親御さんは「子供が小さいうちに英語圏に移住しよう」とか「早いうちから子供が生きた英語に触れられる機会を作ろう」と考えるかもしれません。
 
ただ前にも書いたのですが、トランスナショナル(往還)型でアメリカの大学に来ている日本人留学生や『新2世』と呼ばれる親が日本人永住者でアメリカで生まれ育った大学生が、ボストンキャリアフォーラムに参加し、日本企業に就職が決まり、日本で数年働くと、様々な苦悩に晒されることがあります。これは特に女性の方が多いかもしれません。
 
私は奇しくもアメリカの大学院留学中に両親を亡くし、日本に実家もなくなってしまったので、大学院在学中からアメリカでの就職を意識して、今に至っています。
もし両親が存命だったら、最初のプログラムが終わってすぐ日本に帰国し、日本で就職活動をしたと思います。その時に当時の大学院の特別教育(Special Education)の修士と1年数ヶ月のアメリカ留学がどれだけ役に立ったのだろうと思うと、アメリカの大学院留学は、いくら学費免除であっても一概に進められないと思っています。
 
私に留学の相談をしてくる方はほとんどが親御さんで、相談を受ける時点ではもうお子さんが留学することが前提で「どこがいいか」「どのくらいの期間がいいか」というタイプの質問を受けます。そこで出鼻をくじくような「いや〜、そういうタイプの留学はしない方がいいんじゃない?」と言えないので、こういう場で書いています。
 
もし現在、留学中の方やその親御さんがこの記事を読んで気を悪くされたらすみません。どうぞ皆様の留学が実り多いものとなりますように。
 
 
 

 

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