私はもう30年近く日本に住んでいないので、日本に帰ると本当に浦島太郎の気分です。一応、コロナ前は年に一度は一時帰国して、不動産の売却をしたり、相続の手続きをしたり、「日本人」としていろいろな事務処理をやってきましたが、自分の生活者としての知識は30年くらい前の時点で止まっています。
 
アメリカに移住してからも、この30年余りで、様々なことが変わりました。例えば光熱費の自動引き落としとか、カードの月々の支払いとか、友人への送金とか、以前はチェックと言われる小切手を使っていて、月々の使用状況は毎月、郵送で送られてくる用紙をていねいにファイルしていました。最近は何でもかんでもPaperlessでオンライン上でやりとりをしています。いまだにチェックが送られてきてそれを持って銀行に行くこともありますが、とてもレアなケースです。
 
海外居住者が、新たに日本の銀行に口座を作るのはたいへんだと前に書きましたが、30年ほど前と違って、いくつかの銀行は海外に短期でも移住する際に手続きを取っていけば海外からネットで送金したり、残高を照会できたりできるそうです。
現在、海外に居住していても、一時帰国で住民票を取り、その間に新しい口座を開設し、ネット上で管理することは可能のようです。
 
私はCITY BANKがSMBC信託銀行に変わっても同じ口座を維持できています。SMBC信託銀行や三菱UFJ銀行は登録住所が海外であっても口座を使い続けることはできるそうです。
 
こんなご時世なのに、日本に住んでいながら「お金の管理は奥さん任せで、自分はスマホで通帳が管理できたり、コンビニで公共料金の支払いができる」ということすら知らないのか、知らないふりをしている人がいます。
 
都心から離れたところに、一人暮らしをしている老人のために「銀行の残高照会とか公共料金の引き落としが間違いなくされているかをチェックしてほしい」とお願いしたら「自分は平日の銀行が開いている時間には窓口には行けない」と理由で「しばらくは無理」と言われたのですが....
 
例えば、ゆうちょ(郵便局)のアプリなら、郵便局の口座の管理はスマホで、できると書いてあるし、日本に住んでいれば口座の開設だってネット上でできると書いてあります。
もともと 日本は電話番号を持つ際に、本人確認とか居住地とかの情報が、しっかりして確認されているので、電話とリンクしているデバイスからのこういう操作はできて当然ですよね。
 
私も海外送金手数料がもったいないとか、為替のレートの関係で、今は円をドルにしたくないとかといった理由で、日本に帰った時に現金で振り込もうとか、やっぱり心配だから昔ながらの通帳と印鑑で引き出そうとかという気持ちになることはあります。やりたくないのか、何らかの事情があるのか知りませんが「平日に銀行に行けないから手続きができない」という言い訳が成り立つと思っている働き盛りの日本男性ってどうなんでしょうね〜。