以前に我が子の日本語を話すときの特徴として、カタカナの言葉が英語っぽくならないということを書いたことがありました。

 

 

この記事にも書いたのですが、娘は日本人がいう「アイス」が英語の「Ice-cream」だと気づくのにけっこう時間がかかったので、日本のコンビニで買う「アイス」はそのままの音で覚えて使っていたのだそうです。最近も私の学生と一緒にカラオケに行った時、米津玄師を見て「あ〜、本人だ。本人ヒール履いてたね。」と娘が言ったら学生が理解できなかったことがありました。それで英語に直して「He wore high heels.」と言ったときのhigh heelsの音が全然違ったので「あ〜、やっぱり日本人(私)にわかるように音を変えると、英語話者にはわからないということがちゃんとわかって言い換えてるんだな。」と思いました。

 

話が逸れてしまいましたが、日本語を話している時に英語が入ると、我が家では「ルー大柴みたい〜」とか「欧米か(古っ)」とディスり合うので 娘は家では、滅多に英語を使いません。でもわからない英語の言葉があると、私たちにわかりやすい発音で言ったり、スペルを見せたりして 意味を聞いて来たりします。こういう言葉は新しすぎて辞書に載っていないとか、辞書で日本語の意味を調べてもわからなかったりするものです。

 

娘の場合にはトランスランゲージングは相手によって使用頻度が変わり、私の学生さん(英語母語話者で日本語もかなり上手な人)と話すときにも、まずは日本語で言ってみて通じないと英語に直すパターンです。補習校のお友達と話す時は、私たち(両親)と話す時のようにほとんどが日本語で、話が通じようが通じまいが自分の話したいことだけを話している感じです。

 

さて、このトランスランゲージングですが、完全なバイリンガル環境で、そこにいる全員がどちらの言語もよくわかる場合には、かなり頻繁に言語が入れ替わります。特にそのグループが仲がよければいいほど、自然な現象です。また前の記事にも書きましたが、初級者に起きる「中間言語」的な使用法ではなく、意識的に両言語を使っているバイリンガル話者はたくさんいます。

 


この記事にも書いた通り、日本語のクラスで日本語以外で話すことを禁止したり、英会話は日本語が通じない人に習った方が上達するという50年前くらいの言語教育法をいまだに信じている人がまだまだ多いのが現状です。ただ少なくともバイリンガル習得の研究では、バイリンガル話者の二言語同時使用を否定する結果は出ていないことを知っていただきたいです。

 

 

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