この記事は過去に起きた事件をプライバシーの保護もあり、あまりリアルに書くこともできないので、ドラマ仕立てに脚色を加えて書いています。
 

前回、贈り物(プレゼント)についてのことを書いたので、義実家の親戚へのお土産で忘れられないエピソードを書いておきます。

 

アメリカの結婚式は「引き出物」がないので、お祝いのお返しのような気の利いたものはありません。

現金でお祝いをいただいた日本の親戚には日本のデパートなどから贈り物を送るのが一番便利だし、送料もかからなくていいのですが、なぜか義母は「そういうものは喜ばないから、アメリカから何かを送って。」と言いました。

その時送ったハンドソープなどのセットを親戚が「これって超安いんでしょ。」と言っていた、と義兄嫁が義母に伝えました。その親戚はアメリカに住んでいたことがあってそのブランドの製品が「安物」と知っていたと言っていました。「あそこの家にお土産を買う時は気をつけた方がいいですよ。」と義兄嫁が義両親に言ったので、義母はその後、アメリカの私たちのところに来た時も、その親戚のお土産のことばかり気にしていました。義母はそのハンドソープがお気に入りだったのか、空になった容器をずっと自宅の洗面所やトイレに置いて詰め替えて使っていたようです。

 

ずっと後(10年後くらい)になってから、その親戚は私たちが最初に送ったハンドソープのメーカーが好きで「またアメリカに行ったら買ってきて」と義母に言っていたのに、義母が買ってきてくれないし、私たち家族が帰国する時にも買ってきてくれないな〜と思っていたと話しました。

義母は私たちが親戚に送ったものが自分が好きだったのと同じものだったとは知らず、「安物」で親戚は喜ばなかったと信じていたし、私は自分が送ったものを覚えていたので、その製品の店に義母を連れて行ったり、お土産にすることもありませんでした。

 

そんな些細なことですが、私はけっこうショックでした。喜んでもらえるなら いくらでも買ってきたのに...と思ってそのことを聞いた年に「これでもか」と言うくらいその店のものを買ってアメリカから送りました。


義母が亡くなって葬儀の時に、初めて義母の部屋に入りました。私の娘の描いた絵やアメリカで一緒に撮った写真がいっぱい飾られていました。アメリカで買ったティッシュはケースの柄がいいと言って使った後も紙のケースをきれいに取ってありました。私が送ったハンドソープがたくさん自分の部屋のデスクの中に隠すようにしまってありました。親戚が喜んでくれると知って、次に会ったら手渡ししようと思っていたのでしょう。

それを見て涙が出ました。

義母がアメリカに来て、一緒に買い物をしている時、よくお土産を気にしていたな〜と思い出します。

そういうちょっとした一言を気にする性質を利用して「他の人があなたのしたことをこう言っている」という作り話をするって本当に悪質だと思います。

 

 

 

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