7月に入ってからずっともう30年近く前のホームステイツアーの思い出を書いています。
私は1990年前半に4回、アメリカホームステイツアーに引率者として参加しました。
3回目の引率のツアーは中高生20人くらいが参加し、サンディエゴのミリタリーハウスのコミュニティに滞在しました。
このツアーの参加者の何人かとは、今も連絡を取り合っています。「当時はたいへんお世話になりました。」と感謝されていますが、あんなやんちゃな中高生を引き連れてのアメリカ滞在は若くなければできなかったと痛感します。
ツアーも2週間目くらいになると、いろいろな不満が出てきました。一番、文句が多かったのが、毎日午前中におこなわれていた英語授業でした。
このツアーでは参加者20名が一緒に1クラスで授業を受け、先生もツアーコーディネーターの知り合いで特にTESOLなどの資格を持っている人ではありませんでした。
当時、私は通訳や翻訳の仕事をしながら、英会話を教えていたのですが、英語教育やTESOLの知識はまったくありませんでした。それでも「この授業はなんだかな〜。」と思ったので、参加者が文句を言うのも無理はないかな、と思いました。
でも夏休み中の短期滞在で、ホストファミリーと過ごし1日の何時間かだけ英語の授業を受けると言うツアーでは、質の高い英語の授業を期待する方が間違っていると思います。例えば、私の勤務大学の寮に滞在して、英語を学ぶというツアーがありますが、英語を教えるのはこの大学のESLの教員ではないし、この大学の施設を使っているからといって、その大学がスポンサーしているというわけではありません。大学付属のESLのコースを春休みや夏休みに取ると言うプログラムがありますが、やはり短期だとあまり効果は期待できないと思います。
「英語の習得」を第一目標に考えるなら、日本国内でしっかり教えてくれる学校に通ったほうがコストパフォーマンスははるかに高いです。ホームステイプログラムでは、ホストファミリーとの交流をもっと重視して楽しんで、英語の授業には過度の期待を持たない方がいいというのが私の経験談です。もちろん、すご〜くいい先生に当たって英語の学習が楽しくなったと言う話も聞くので、すべてがダメというわけではありませんが...
ランキングに参加しています
クリックしてくださるとうれしいです。