今日はアメリカの最高裁がDACA (Deferred Action for Childhood Arrivals)をやめようとするトランプの法案を否決しました。

 

これによって、子どもの頃に親と共にアメリカに入国し、正規のビザや市民権を持たずに過ごしてきた人が手続きをすれば、アメリカ国内に滞在でき、働く続けることができることが保証されました。

 

アメリカの義務教育(K-12と呼ばれる幼稚園年長から高校卒業まで)は、その子供がアメリカ国籍、市民権、永住権を持っていなくても受ける権利を保証しています。そのため学校は、その子供の親のステータスを移民局に報告しなくてもいいことになっています。

 

自分がアメリカ市民(国籍を持っている)であるかどうかを知らずに18歳まで学校教育を受け、大学受験をする時になって初めて自分がUndocumented student (合法なステータスがない学生)であることを知る人も多くいるそうです。

 

こういう子どもたちの中には兄弟姉妹がアメリカ国内で生まれて自動的にアメリカ国民になっているが、自分はアメリカ国外で生まれて親に連れてこられた時に法的な手続きを取らず、そのままアメリカに住み続けていた子供も数多くいます。

 

彼らにとっては、アメリカが自分の国であり、アメリカ国外で生活した経験がないため、いきなり「もうあなたはここ(アメリカ)にはいられないから追放する」と言われても帰る国もないのが現状です。

 

オバマ政権の時にこういう人たちがアメリカで合法に生活し続けられるようなシステムが可決されDACAという政策になりました。

 

それをトランプ政権になってから、廃止しようとしていたのですが、今日の最高裁で「廃止はしない」という決断が下されました。

 

この政策をめぐっては、移民がアメリカ人の雇用を侵害するとか、合法に働ける移民の仕事の機会が失われる、という懸念からの反対意見も多く州によっては最高裁の判決に異議を唱えるところも出てくると思います。

 

DACAに該当する若者が多いカリフォルニア州では、DACAによってアメリカで高等教育(大学の教育)を受ける権利を得られる移民が増えることを歓迎している人が多いです。

 

人種による市民運動やこのDACAをめぐる論争など、2020年は本当にアメリカが揺れ動いている年だと実感しています。

 

こんな大きいニュースを横目で見ながら、娘と私は久しぶりにミシンを出してマスクやクッションを作る平和な1日を過ごしました。

 

 

 

 

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