先日、娘とレディガガの音楽ビデオを見ていて、娘が英語の歌を難なく聞き取って意味を理解していることに驚いたという記事を書きました(その過去記事はこちら)。

 

これまでにも一緒に旅行に行った時、空港やバスのアナウンスを聞き取ってくれて、日本語で「〜って言っているけど、大丈夫?」などと言ってくれるのが頼もしいな〜と思っていましたが、聞き取りだけでなく、すべての面において娘は私の英語力を超えたように思います。

 

私は幼少の頃、イギリスに住んだのですが、おそらく英語の音の聞き取りの基盤ができる前に日本に帰国してしまい、さらに音楽の才能がないこともあり、「英語を音だけで聞き取る」ということがとても苦手です。日本語でもよく聞き間違いをするので、根本的に音声からの情報に弱いのかもしれません。

 

自分は音楽の才能がなく、歌が下手(つまり音痴)であることに劣等感を持っているので、娘が幼い頃、歌を歌ってあげるということをほとんどしませんでした。

 

娘は0歳から英語の保育園に行ったので、毎日英語の歌を聴いていました。

 

日本の歌は、知り合いの人がくれた子供用の歌のCD一枚だけと、ボタンを押すと歌が流れるおもちゃ1つだけしか持っていなかったので、何度も何度も同じものを聴いていました。

 

いろいろなところで日本語の音(モーラ)と英語の音(シラブル)の単位の違いが日本人の英語の聞き取りを難しくしているという記事を目にしますが、私のおこなったリサーチでは、両言語をほぼ同時に習得しているバイリンガルの場合、日本語の聞き取りが困難な子供より、英語の聞き取りが困難な子供の方が多いという結果が出ました。これは、まとまった2分ぐらいのストーリーを聞いて穴うめになっている文に文字や単語を書き込むという方法を使いました。ただ英語は「音そのものが聞き取れなくても文脈から意味が推測できる場合、意思疎通に支障をきたす聞き間違いが少ない」のに対し、日本語は似た音で意味がまったく異なる言葉(同音異義語や類似音意義語)が多いので、聞き間違いによる意思疎通の隔たりが起きやすいと言われています。そこで英語で話を聞いている時は意味がわかっていれば、細かい音や語を気にしていないために起きたのかもしれません。

 

どうやって音を聞き取るか、どうやって情報をつかみ取るかは親や先生が子供に教えるものではなく、本人が自然に習得するものなので、娘は保育園や学校で「わからないけどずっと聞いている」うちに聞き取り、意味が理解できるようになったのでしょう。

 

娘は音楽を聴くのが大好きで、今はたいてい自分のiPhoneで好きな音楽をダウンロードして聞いています。何を聴いているの?と聴くとたいていは日本のアニソンでした。

日本語の歌ばかり聴いているけれど、学校に入れば英語の世界で友達が好きな音楽を「おつきあい」で一緒に聴くことも多いので、最近の流行りの歌に関していうと日本語より英語の歌の方がよく知っているようです。

 

英語の音の単位(シラブル)をまとまり(チャンク)で自然に習得させたい場合には、幼少時に毎日できれば3−4時間、英語の歌を聞かせるといいかもしれません。

 

 

 

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