今週は、各地(?)でのオンラインによる講演会の準備に追われています。

 

もともとオンライン教材の開発とか、オンラインテストを作ってきたので、今になってけっこうお呼びがかかります。

 

こんな時だから、なるべくお役に立てれば、と依頼があれば何でもしようと思っていますが、私は州立大学の教員で、どこかで講演をしたからと言って、出世に影響するわけでもないので あくまでボランティアの精神でやっています。

 

オンラインでの講演には、ZOOMが使われる予定です。新学期が始まって2週間、毎回100人近くの学生にZOOMで会うので、使い方も慣れてきました。

学生の中には「Webcamを持っていません。」という人もいます。みんな当たり前のように無料でダウンロードできるZoomを使って子供達が友達とおしゃべりしている様子や、ママ友同士がおしゃべりに使っている様子をSNSに載せていたりしますが、大学生の中にはWebcamがついたコンピュータを持っていない人もいるし、$100以下で買えるカメラを買わない人もいます。

いえ、買えない人もいるんです。

 

 

学生だけではありません。先生の中にも自分のラップトップが買えない人もいるし、例え一家に一台あっても、子供がオンライン授業を受けていたら、自分は我慢しているという人もいます。

 

この外出禁止で学校が学年末まで閉校になったことにより、教育格差がひどくなることが心配されています。

我が子は「XXちゃんの学校、5月まで休みだって。オンライン授業もないんだって。いいな〜。」と言っていますが、その間に習うべきだったことを学校で習えないと、裕福な人は家庭教師を雇い、オンライン授業を1対1で受けられ、オンライン機器さえ調達できない子供との教育格差はどんどん開いていきます。

 

ロサンゼルスのある高校の先生は、自分が黒人であるため 他の先生よりも同じ人種の子供たちやその家族と話ができると言っていました。それでもロサンゼルス地区にはスペイン語が母語のヒスパニック系の家族が多く、自分のスペイン語が下手だと相手にしてもらえないと言っていました。そこでその先生は自分のおばあさん(スペイン語母語話者)にヒスパニック系の生徒と電話で話してもらい、今 何が必要なのか、宿題はどうやって提出するかなどを伝えているそうです。

 

オンラインによるコミュニケーションが当たり前になっている今、こうやって生徒の家に電話をして、その生徒の家族の母語で話してあげようと努力している先生。こういう人にこそ、WebcamやZoom、自動翻訳が使われるべきではないでしょうか。

 

 

ロサンゼルスの、そして世界の子供達、学生がこの学校閉鎖の影響で、教育の機会を奪われないようがんばらなくてはいけないと思いました。

 

 

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