日本は3月が卒業式の季節。大規模の都内の大学では3月後半に「日本武道館」での卒業の後 各自のキャンパスにもどり、その後はどこかのホテルで卒業パーテイがあるというのが定番だったと思います。
以前(といっても30年近く前)、イベント会社の仕事をしていた時、大学の学園祭以外に卒業パーティにも芸能人を呼ぶというのが流行り始めていました。今年は、どこも小規模で、卒業式自体はなく、卒業証書を取りに行くだけ という大学も多かったと聞いています。
さてアメリカの卒業式。東海岸のセメスター制だと5月初旬、私の勤務校のような3学期制(クォーター制)だと6月中旬におこなわれるのですが、この時期、大学の界隈のホテル、レストランはどこも満員、それこそ世界中から子供の卒業を祝う家族が集まってきます。
私は、大学の卒業式に参加するのが大好きです。自分が教えた学生の誇らしい顔、学生のお父さんやお母さんが「先生のこと、よく子供が話していました」と言ってくれるのも嬉しいし、みんなにお祝いの言葉をかけるのが楽しかったです。
また留学生で、家族が来られず寂しそうな学生には声をかけてあげて、一緒に写真を撮りました。私が大学院の卒業式の時、両親がすでに他界していて寂しい思いをしたことを思い出し、特に留学生がそんな思いをしないですむように家に呼んでパーティーをしたこともありました。
今年は、ほとんどのアイビーリーグの大学が、卒業式を遠隔(バーチャル)でおこなうと発表し、ついに私の勤務大学も卒業式がオンラインでおこなわれることを発表しました。
今日、人気(ひとけ)がないキャンパスでは、卒業のための記念写真を撮っている学生もいました。おそらく このコロナウィルスの影響で、来学期のすべての授業がオンラインになるなら、もう実家に帰ってしまおうという学生も多いのでしょう。そして、卒業式にももどってこないなら、今のうちに写真を撮っておこうと思ったのかもしれません。
なぜ、今年だったのか、なぜこの時期だったのか、みんなそれぞれの思いがあるでしょう。
1日も早く、自体が好転し、いつかこの「特別な時」のことを懐かしく思う時がくることを祈っています。
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