アメリカの大学生が外国語として日本語を習う場合、よく使われているのは「げんき」という教科書で、メアリーさんとたけしさんの恋のお話が中心となった会話が使われています。
最初の方で、メアリーさんとたけしさんがデートの約束をするのですが、待ち合わせ場所を間違えて会えないという今ではあり得ない設定が会話の例として載っています。
そのストーリー性はともかくとして、最近 気をつけなくてはいけないのは、会話の練習をさせる時、女子学生にメアリーさんの役をやらせ、男子学生にたけしさんの役をやらせたりすると「ジェンダー(性別)を勝手におしつけられた」と抗議してくる学生がいる可能性があることです。
我が子が通う学校では、入学前に「どちらの性別で呼ばれたいか」を聞かれる項目がありました。
英語では He と Sheがあるので、どちらかを選ぶか、Theyというどちらともわからない代名詞を使ってほしいと頼むこともできます。
また先生や大人を呼ぶときも Mr Ms だけでなく Mxというのもあって、先生によっては
Mx White (ミクス ホワイト)
のように呼ばれている先生もいます。
日本語はみんな「〜先生」 「〜さん」なので、気を遣わなくていいわ〜と思っていたのですが、自分の交際相手を呼ぶときの
彼氏
彼女
が厄介です。もちろんオープンに「僕の彼氏です。」なんて紹介してくれる人もいますが、ちゃんと相手を見ないと間違えているのかどうかがわかりません。
英語でも
Boyfriend
Girlfriend
という言い方がありましたが、最近は もっぱらPartnerが使われ、husband, wifeもあまり使われなくなりました。
英語のPartnerをそのまま「パートナー」と言ってもいいんですが、せっかく昔からある
恋人
を復活させてはどうでしょう。 「私の恋人が〜」みたいに話せば、性別がわからないし「恋人がほしい〜。」みたいに言っても、果たしてどちらの性別が好きかがわからなくていいんじゃないかと思うのですが、どうでしょう。
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