昨日から アリゾナ州での「第二言語習得と発音研究」の学会に来ています。
今まで3回、この学会に論文を送っていて、発表をしていますが、いつも共同研究者にお願いしていたので、私がこの学会に参加するのは初めてでした。
発音やイントネーションの研究をしている人は、今でこそコンピュータによる自動解析が可能ですが、それでもデータの解析に膨大な時間を費やしているようです。いろいろと学びの多い学会でした。
この学会は、「第二言語・外国語学習者の発音についての研究」学会なので、日本人の英語とか、中国人の英語とか、アメリカ人のスペイン語とかが研究の対象で、日本からの発表者も多かったです。
そこで聞いたのが、日本の英語の先生は、自分の英語に自信がなく、発音の指導をしたがらない、ということでした。
私がそれを聞いて思ったのは
自分が上手じゃないことを他人に教えられないということはない
ということです。
もちろん、上手な人に習った方がいいのかもしれませんが、その人がどうやって上手になったかによると思います。
何もせずに、自然とできるようになったことを他の人に教えるのは難しいと思います。
それは英語を話せたら、誰でも英語の先生になれるわけではないのと同じで、英語の音を出せるからと言って、出せない人にどうやって教えたらいいかを知っているとは限りません。「発音を教える」には、それなりの教育法を習わなくてはいけないのです。
ある音を正確に出すには、口の周りの筋肉が固まる前の方が習得しやすく、その後も習うことは可能ですが、できるようになるかどうかはかなり個人差があります。
「英語母語話者」のような音を出せるのを目指すのではなく、多くの人にわかってもらえるように話す方法、日本語と英語の根本的な違いなど、基本的な知識があるだけでも、日本での英語の指導は格段によくなると思うので、そういう授業を大学の教員養成コースで開講してほしいな〜と思います。
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