昨日、日本とアメリカの学習参観とオープンハウスについて書きましたが、どちらにしても 保護者が学校に来るイベントの前は 教師も緊張するものです。
その緊張が、変に子供達に伝わると子供は普段と違う行動を取ったり、思いがけない事故が起きたりもします。
私は子供の頃、母が高校教師だったので、あまり授業参観に来てくれませでした。
それば寂しかったので、母に参観に来てくれるよう懇願したところ、叔母に代わりを頼みました。
その叔母は、60年代から70年代にかけて「盛ってるヘアスタイルに、ホットパンツ、編み上げブーツ」といったいわゆる「モガ」でした。その叔母が、すごいサイケな服につけまつげにバービーのようなヘアスタイルで私の教室に来た時は、一瞬 空気が止まり、友達も友達のお母さんも呆気にとられていました。
それ以来、私は母に「参観日に来て」と頼まなくなったのですが、やはり我が子には同じ気持ちにさせたくないので、なるべく参観日には行こうと思っていました。
けれど、まだ娘が保育園に通っていた頃に生き始めた日本語補習校の幼稚園の参観日があまりにもひどかったので、一気に行く気が失せました。
その幼稚園の参観は年に2回。2回目は「親子でお買い物ごっこ」 数週間前にグループが決まり、娘は「リボン屋さん」になりました。他には「ケーキ屋さん」「パン屋さん」「車屋さん」がありました。みんな子供達が決めたお店だそうです。
それで先生から「お買い物ごっこで売る商品を作って持ってきてください」というお知らせが来ました。
「お金も商品も本物ではなく、『ごっこ』なので、食べ物は不可」とのことでした。
う〜ん、そういう場合、何を作っていけばいいの?
しかも「リボン屋さん」ってただリボンを切り売りするんじゃないの?
どんなものを作っていけばいいのかわからないので、スルーしていたら、1週間前に「リボン屋さん」の子の親だけ教室に集められ「まったく商品がそろっていません。これでは子供がかわいそうだから、一家庭 二種類くらい子供の人数分持ってきてください。」と言われました。
他のお店の商品を見ると 折り紙やスポンジで作ったケーキやパン、ダンボールで作った車などがありました。
そこで、我が家やYouTubeで、リボンを使った小物を検索して、ハワイのリボンレイとペーパーリボンで作るお花を大量に作りました。
この時、気づいたのが、娘は手先がヒジョーに器用なこと。まだ5歳だったのにすぐにリボンレイの作り方を覚えてたくさん作りました。
夫もヒジョーに器用なので、内職のようにひたすらペーパーリボンのお花をたくさん作りました。
そして持って行ったところ「リボン屋さん」だけ量も種類も豊富で、女の子たちはみんなリボン屋さんの商品を買い始めました。
「買う」と言っても、先生が作った紙のお金だから、一人でいっぱい買い占める子もいたし、ガマンできなくなって店員さんを放棄して買いに来ちゃう子などもいました。
リボン屋さんの子供は自分のグループの商品を買えないから、泣き出す子までいて あまりいい状態ではありませんでした。
そして、せっかく持ってきた商品が売れない子は、寂しそう。先生が気を使って「まとめ買い」をしてあげたところ、作ってきた親の癇に障ったらしかったです。
そして終わった後で、一人のママが担任の先生に
「うちの子は自分で一生懸命、商品を作りました。それなのに、ああやって親が作ってきたものを自慢げに売っているのって何なんですか。うちの子は先生がまとめて10円で買ったことに とても傷ついています。」
と抗議していました。
いや〜、作ってこい って言ったから作ってきたんですけど....
先生も先生で、そのママに「そうなんですよね。あくまで子供が作ったものを売るべきだったんですけど、商品がそろわなくて」などと訳のわからない弁明をしていました。
これって、正直言って、企画倒れだと思います。その翌年には さらに悲惨な事件が起きたので、もしこれから幼稚園や小学校低学年で「お店屋さんごっこ」を「授業参観」でするなら、よっぽどよく考えた方がいいと思います。
というより、なんでこんなことをわざわざ保護者が来る時にするのか、全くもって理解できません。
楽しく歌を歌ったり、一緒にお絵描きしたりでいいんじゃないでしょうか?
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