アメリカの大学で日本語や日本文化を教えていると、韓国や中国からの留学生の中に、日本の歴史(過去に起きた事件)に対して、強い嫌悪感を持っている人に会うことがあります。

日本について、自分が興味があるトピックでリサーチをして、論文を書くという課題では、毎年、一人か二人、日本政府の政策に対する批判を書いてくる学生がいました。

アメリカではAcademic Freedomとしてどんな話題を選び、どう扱うかは指導教官の自由が保障されているのですが、私は敢えて「中立」の立場を取ってきました。

それは、学生がどんな教育を受け、どんな知識を持っているかを知りたかったからです。

論文を書く時は「参考文献」が必要になるわけですが、中国人や韓国人の留学生は、中国語や韓国語で書かれた文献を引用することがあります。自分で翻訳しているのですが、私は元の文献が読めないので、その信ぴょう性を証明することができません。

 

今、小学校6年生の娘のリサーチの方法を見ていても、英語での情報の取り方に比べ、日本語での情報はあまり上手に引用できません。それでも「真珠湾攻撃」のようなセンシティブなトピックに関して、日本語ではどのように書かれているのだろうと、文献を見て、それを自分で英語に翻訳してレポートを書いています。

 

「バイリンガル」になることは、日常的に両言語のモノリンガルと話せるというだけでなく、それぞれの言語で書かれたものから、情報を得て、別の言語に訳して他の人に伝えるという大事なミッションがあるように思いました。


 

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