アメリカの学校制度は、州や学校区によって かなり異なるということを今までにも何度か書いていますが、この制度のおかげで、子供達もフレキシブルに学年を行ったり来たりできるという利点があります。
例えば、小学校入学ですが、新学年度(8月か9月)に、6歳になっている子供は就学しなくてはいけないという規則があります。ある学校区では誕生年で、学年を分けているので、同じ年の1月から12月に生まれた子が同じ学年になり、8月か9月の入学(kindergarten)の際に4歳か5歳の子がいたりします。またある学校区は9月から翌年の8月を1学年として、9月入学時に5歳に達している子がkindergartenに入るようになっています。
我が子が通っている学校は、はっきりとした年齢の線引きがないため、9月生まれだから翌年にしたという人と11月生まれだけど前に入った人がいたりして、家族が入学願書を出す際に決定するようになっています。
以前にも何回か書きましたが、我が子は現地校の入学を1年遅らせ、6歳になってからkindergarten(幼稚園年長)に入りました。(そのことについて書いた過去記事はこちら)
日本語補習校は、日本の学年制度に合わせているため、3月生まれの娘は5歳で幼稚部に入り、6歳になるとすぐ小学1年生になりました。
日本語補習校の幼稚部では、周りの子よりずっと幼く、現地校のことも何も知らないし、クラスの子にバカにされたこともありましたが、本人はあまり気にしていないようでした。
幼稚部の先生に「大きくなったら、何になりたい?」と聞かれ
娘は「馬」と答えました。
みんなは、目が点になって固まっていたそうです。
「大きくなる=大人になる」とは思わず、変身して大きくなると考えていたようです。
それを娘のクラスの子がバカにしたように、私に教えてくれた時、私は大声で笑って
それサイコー!
と大喜びしました。
この時、娘に「それは間違ってるよ。こういう風に答えなさい。」とか「何、バカなこと言ってるの。恥ずかしい。」と言ったら、娘は今のような想像力豊かな子供にはならなかったと思います。
小学校になってからは、先生が厳しくなって、娘は日本語補習校がつまらなくなってきたのですが、9月から現地校に入ると、今まで日本語補習校でやってきたことが役立つことがわかり、それから6年間、補習校を嫌がることはほとんどありませんでした。
今は、日本語補習校では6年生でもうすぐ卒業です。クラスメイトはもう全員、中学(ミドルスクール)に行っています。そのため、現地校が忙しく、補習校の勉強までは手が回らないというお子さんが多いのですが、まだ小学生の娘はまだ時間の余裕があり、日本語の勉強にもついていっています。そして、補習校で習うこと(特に算数や理科)は、後から英語で習うので、現地校での成績も良くなり、この「日本語補習校先行型」は、2言語で教科を習うのには適していたように思います。
今、アメリカの教育現場(特に大学)では、盛んにFlipped Class(反転授業)が取り入れられていますが、私が娘にした「日本語で先に学び、英語で復習する」というのは、この理論にも合っていると思います。(反転授業について書いた過去記事はこちら)
娘は、今年 補習校と現地校の小学校を卒業します。1年に2回、人生の節目となる大きい式典があるのは本人にとっても親にとっても感慨深い思い出になることでしょう。
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