2年間通った日本語補習校をやめると決めて、次の学校を探し、試験を受けに行ったのは2月の中頃、娘が7歳になる直前でした。その前の年にNHKの朝ドラ「あまちゃん」にハマった娘は、ドラマを全話見た後に、紅白の「あまちゃんスペシャル」を見て、ドラマのお気に入りのシーンを何度も見直していました。

その前年の9月から現地校に入っていた娘はかなり言葉の発達も進み、何より自分に自信を持つようになっていました。

試験を受けに行く途中、車の中で簡単な面接の練習をしました。

私「お父さんとお母さんは何をしていますか。」

娘「お父さんは、山の向こうでレストランを作っています。」

私「お母さんは?」

娘「私の学校の近くのオフィスにいます。」

私「お母さんはオフィスで何をしているの?」

娘「YouTubeを見たり、Facebook を見ています。」

ち、ち、ちがう〜!

私「兄弟はいますか?」

娘「きょうだいって何ですか?」

 

あちゃ〜、これじゃダメだ。一応、車の中で 両親の職業と「兄弟」の意味を教え、「先生とお話ししたら最後にありがとうございました。って言うのよ」とだけ教えました。

学校に着くと、子供だけが連れて行かれ、私は入り口のロビーで待っていました。2時間かかると言われたテストを40分くらいで出てきたので、全然できなかったのかな〜と思ったら、担当の先生が「よくできていました、素晴らしい教育をなさっているんですね。」と言い、その場で合格と言われました。

翌日、娘が変なことを言っちゃったんじゃないかと心配で、電話したところ、面談をしてくれた先生(事務員さんかな?)が「〇〇さん(うちのコ)、お父さんとお母さんは『カッケー』人です。『カッケー』は『かっこいい』と言う意味です。と言っていましたよ。」と教えてくれました。それから私と主人が自分のために何をしてくれたかを話したそうです。そして最後に「私は大きくなったら、お母さんみたいになりたいです。でもその前にアイドルになって紅白に出たいです。」と言ったそうです。

何度も何度も見た「あまちゃん」のオーディションのシーンを再現しただけかもしれません。でもこの言葉で、私は本当に子育ての苦労が報われた気持ちになりました。

この学校には、今も通っていて、もう4年目になります。宿題の量はそれほど多くないし、漢字のテストでがんばれば100点が取れるようになったので、楽しくなったようです。それに加え、この年から、毎夏、日本で体験入学を始めたのもよかったのかもしれません。