「ラボ・アスナロ連続講座44 原発を知ろうNO.4」
「通常原発と福島第一原発の
汚染水の大きな違い」
―汚染水の海洋投棄は安全なのか―
11月4日、日中韓3か国の環境相の会合が名古屋で開かれた。
中国の黄潤秋・生態環境相は福島第一原発の汚染水を「核汚染水」
と呼び、「海は人類共通の財産。核汚染水は利害関係者と十分協議
して処理を行うべきだ」と発言。韓国の韓和真環境相も汚染水につい
て「韓国国民の多くが憂慮している」と言っている。日本の伊藤環境相
は「人や環境への影響はない」という。本当に影響はないのだろうか。
汚染水の問題になると、「普通の原発だって、原子炉を冷却するため
に汚染水を海に流しているよ。福島だけなぜ、悪いの」という人のなん
と多いことか。通常原発は、放射性廃棄物が外部に出ないよう五重の
壁で守られている。核燃料を冷やすために冷却水が使われ、海に投棄
される。しかし、福島第一原発の汚染水は、これらの五重の壁が崩壊し、
融けた核燃料がむき出しの状態を冷やしている核汚染水を海に流してい
る。多核種除去装置(ALPS)が除去出来る核種は200種のうち62種だけ。
中国や韓国の環境相が、汚染水投棄に疑義を持つのは当たり前のことだ。
10月25日には、ALPSの配管を洗浄していたところ高濃度の汚染水が飛び
散り、作業員2人が体に浴びて入院するという事故も起きている。2人の作
業員はもうすでに退院しているというが、その後の状況については報道が
ない。その点についても今回、小山さんが詳しく話してくださいます。
まずは、私たちが、政府・東京電力の行っている汚染水の海洋投棄につい
て学んでいましょう。「安心・安全」と言っている中で海の汚染は進められ、
食物連鎖によって私たちの食卓には、さらに放射能汚染された魚や海藻類
が入っていくことになっていくのです。もうすでに3回の海洋投棄が行われま
した。私達自身が学び、政府の発表やマスコミの報道を鵜呑みにするので
はなく、事実をもとに考えていきましょう。
講師:小山貴弓さん
・「反原発出前のお店」事務局兼店員
「全国小水力利用推進協議会」小水力発電データーベース, 事例
集編集担当
・「みんなのデーターサイト」設立。昨年9月まで事務局長。
「17都県 放射能測定マップ+読み解き集」編集委員として編集を手掛ける。
2023・12/17(日)pm1:30~
資料代500円(事前予約をお願いします)
オープンスペース・アスナロ(板橋区大谷口上町1-3)
お問い合わせ 03-5995-4230 牛崎
主催 NPO法人 放射線測定室アスナロ
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