市民科学者国際会議 参加報告
 
 6月23日、24日に福島県猪苗代のヴィラ・イナワシロ:コンベンションホールで市民科学者国際会議が開催され、ラボ・アスナロからも代表の牛崎妙子さんが参加してきました。日本では「年間100ミリシーベルト以下は健康に問題はない」「癌になるという確かなデータはない」として、年間20ミリシーベルト(0.56μSv/h)なら住んでも構わないとしています。この中には、最も放射線の影響を受ける子どもや妊婦も含まれています。年間1ミリシーベルトを超えて被曝してはいけないという法律が日本にはあるにもかかわらず明らかに違反し、それがまかり通っています。そこで、この会議では低線量でも健康に被害があるという学者とそうではない学者を呼んで、子ども達を守るために放射線からの防護がどうあるべきか話し合うことを目的にしたが、100ミリシーベルトでも安全だという学者、福島医大は参加を拒否したそうです。南相馬市や一部のデータを使って、福島は内部被ばくは少ないと言った学者もいましたが、内部被ばくが少なくても甲状腺がんにかかることもあり、わずかのデータで内部被ばくが少ないと断定できるのかと批判がでていました。また、ドイツから来たセバスチャン・プフルークバイル博士は、癌の前兆として鼻血が出てくる。特に原発労働者の場合「鼻血、嘔吐、下痢、熱」がでる等は警戒して見ていかなければならない。そのことをドイツで言ったら、初め一笑に付された。ところが今ではそれが明らかになってきた。しかし、鼻血が出たからといってすぐ癌だとも断定できない。一過性のものもある。だから、過大評価も過小評価もできないが、どう放射線から子ども達を守っていくかが重大だ。私たちはまだ力が弱く原発をすべて廃止できないが、子どもの未来を守っていくうえで、低線量でも内部被ばくし健康を蝕むことを知らせていく必要があると力説していました。ドイツで原発周辺の子どもの癌発病率増加についての調査研究をする専門家であり、ドイツの反原発をリードする方です。福島の子どもには扁桃腺に〝のうほう〟がある子どもが多く見られるようになり、親が再調査を病院にお願いすると「その必要はない」と言われるという。そのことに対して「彼らは、子どもを治療するのでなくたんなる資料集めで、モルモットにしているにすぎない」と怒りの声を上げていた。また、8歳の女の子が視力1.0だったものが3.11後視力0.1に落ちてしまったという。外で遊べないのでテレビ、ゲームが多くなり、遠くを見つめることがないのでそういう状況が出てきたという。福島の子ども達の体力がおちている等、子どもにとって免疫力が落ちていく心配があります。8月にはラボ・アスナロ主催で第1回の「福島子ども保養プロジェクトin青森 2012」を開催しますが、少しでも福島の子ども達が笑顔でおもいっきり楽しむことができるように、このプロジェクトを成功させていきたいと思います。
 
 
御寄付のお願い
「福島子ども保養プロジェクトin 青森」を成功させるために多くの方の御寄付をお願い致します。
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      放射線測定室アスナロ 代表 牛崎妙子
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      放射線測定室アスナロ