第一回 ラボ・アスナロ連続講座
高速増殖炉「もんじゅ」とは何か
 
4月22日(日)「もんじゅ・西村裁判」を闘っている西村トシ子さんを講師に迎えて第1回目のラボ・アスナロ講座が開かれました。区内の方々をはじめ、多くの人達が参加してくれました。
高速増殖炉「もんじゅ」は、“プルトニウム(純度約80%)を燃やして純度の高いプルトニウム(純度97.5%)を増産する夢のエネルギー”として宣伝されたが、冷却剤のナトリウム漏れ事故を起こした。その現場を撮影したビデオ隠蔽について社内調査を担当していた西村成生さんが会見の翌日、宿泊先のホテル敷地内イメージ 1で倒れているのが発見されたのち死亡が確認され、遺書があったことから「自殺」と断定され、司法解剖も行われなかった。しかし、西村さんの死には不自然な点が多くあり、「夫の死は断じて自殺ではありません」と、トシ子さんは数々の証拠をもとに裁判に訴えましたが、今年1月31日最高裁から【棄却】の判決が郵送されてきたのです。「このまま真相を闇に葬られることは許されない」と、最高裁の不当判決にも負けず、「国策の原子力・核燃料サイクル廃止のために行動し続けていきます」と、力強く語っていました。
 
〈感想〉
・僕は「もんじゅ事故」についてあまり知識がなく勉強になりました。学んだことは高速増殖炉は原発より危険で冷却に非常に反応性の高いナトリウムを使ってたり、タンクの厚みが薄かったりするそうです。関わった責任者の不可解な自殺が多発しています。西村さんの自殺時、奥さん自身がメディアと話す機会が意図的に遮断されたそうです。そうして事実はうやむやのままでいたそうです。もんじゅ事故が起こり、遺族が何も語りたくないとしていれば、多分僕は関心が薄れていくと思います。西村さんが動燃の膿をだそうと闘っても「責任者として自殺した」と報道されれば周りはそれ以上追求しない。弱い立場の人が責任をとり、本当の悪はほっと胸を撫で下ろし銭勘定している。マスコミは真実を語らない。福島原発事故もあれだけ被害をだしながら利権にしがみつき放射能という見えない毒をばらまき続ける。本当に許せないです。
 でも、皆さんに分かってほしいのは本当の悪は国と電力会社の上層部です。マスコミに煽られ末端だけを叩くのは勘弁してほしい。僕は電力会社と無縁の会社員ですが、何かクレームがあるといつも僕や立場の弱い先輩が非難の的になる。真実を見極め、原発反対を訴えていきたいです。
 
・もんじゅと青森のJ-POWERの大間原発は似ている点が多い。西村成生さんの死と熊谷あさ子(ツツガムシ病と言われている)は少し前まで異変がなく急死。もんじゅは「高速増殖炉」、大間は毒性の強い「フルMOX」。まだ世界で稼働していない技術で核開発をしたがっている国や財界の意図が明らかにみえている。共に美しい好漁場で自然風土の豊かな土地なのに核開発のために地域住民が対立したり、放射能の流出で名産がなくなったり、海洋汚染が進行している。北陸新幹線の敦賀沿線の拡張とひきかえに「もんじゅ稼働」と初めて知った。
 
その他「はじめて参加した。また参加していきたい」「勉強になった」など多くの感想が寄せられました。
 
〈案内〉
 

ビキニ事件から我々は何を学んだのか

-被曝した「第五福竜丸」の元乗組員大石又七さんから、ビキニ事件から福島原発事故までお聞きします-

 
上記の講習会は講師の体調不良のため変更になります。詳細は後日お知らせいたします。