四十肩、五十肩、
これらは病名ではなく、四十歳、または五十歳に頻発するためそう呼ばれているだけで、それぞれに違いがあるわけではありません。
一般的にはいずれも関節の痛みなので局所の炎症であり、整形外科的疾患とお考えの方が多いのではないでしょうか。
実はこれらの多発する年齢をみても分かるように、更年期の時期と重なっています。
つまり局所だけの問題ではなく、自律神経やホルモンバランス、内臓の働き、血液循環、食の偏り、ストレス、
これら諸々の内的変調から起こるというのが東洋医学的な見方です。
少し詳しくみていきましょう。
◯痛む局所では何が起こっているのか?
局所では水分の不足が起こっています!これを東洋医学では「風」や「乾」と捉えます。
肩関節は運動量の豊富な関節であり、熱を持ちやすいものです。平素から円滑な関節運動を行うため多くの水分を必要とします。
靭帯や腱、筋膜などのコラーゲンを多く含んだ結合組織などから水分が減少すると硬く伸びにくくなります。従って僅かな動きでもギクッというような強い痛みが現れます。
筋肉の水分が低下すると筋肉自体も潤いを失い、細い筋繊維が断裂し易くなり炎症が起こり易くなります。
また組織の水分の不足が慢性化するとカルシウム沈着などを起こし易くなります。
冷えや体液の加減が上手くいかなくなると神経の情報伝達に異常をきたし、ジッとしていても疼いたり手の置き場に困って眠れないなどの症状が起こります。
◯何故水分が不足するのか?
局所で水分が不足する原因は...
⚫︎炎症、エネルギー過剰
⚫︎冷えや貧血などによる循環障害により水分が運ばれにくい
⚫︎ストレス、イライラなどによる血管収縮→循環障害→水分が運ばれにくい
⚫︎加齢やホルモンバランスの乱れによる水分代謝の減少、乾燥
⚫︎カゼなどの影響で水分代謝の異常を起こす(カゼの時に関節が痛む、これがこじれて五十肩を起こすことも多い)
東洋医学的には上記のような原因が考えられます。局所ではなく内的原因を追求し中から治すというのが治療法になります。
それぞれに応じた漢方薬を服用する、
またそれぞれの原因に応じたツボを使い、気の流れや内臓の働きを改善して結果的に肩の痛みを治癒させるというのが東洋医学的治療です。
実際のツボなどは次のプログで^ ^