坂上領 Trio | IN VINO VERITAS

IN VINO VERITAS

とあるヴァイオリン弾きの日々雑感

神保町「楽屋」にて。

坂上領×谷川賢作×水谷浩章のトリオ。

 

 

のっけから水谷節炸裂、賢作さん全開…の中、丁寧に紡がれていく領さんのフルート。

 

どこか懐かしい匂いを感じつつ、新鮮な面白さもあるセッションでした。

 

東山魁夷の絵画『晩鐘』に寄せた領さんの新曲は、賑やかな音が飛び交う明るい曲調で。

雲間から差す日の光は、暮れ行く哀愁ではなく希望に満ちた輝きのよう…。

 

…そういえば、ヨーロッパの教会の鐘って、いろいろな質感が混ざったような、けっこう賑やかな音ですよね。

少しピッチが揺らいでいるようなピアノの重音が、そんな雰囲気をより一層印象付けていたように感じます。

 

パット・メセニー&チャーリー・ヘイデンの「Our Spanish Love Song」は、大好きなフルートの低音…そしてそこからの高揚感が何とも言えない盛り上がりで、ぞくぞくしました。

 

ライブ後半は、フルスロットルの「アタラシイオト 」から。

芸術は爆発だ…!と言わんばかりに膨れ上がるエネルギーが一気に溢れ出したような応酬。

盛り上がりましたね~!

 

そうそう、面白い曲が一つ…「ヤヨイちゃん」

オリジナルはピアノソロだそうですが、賢作さんの絵心、詩心、遊び心…がころころと転がって行くような世界観は、まさにDivaの言葉に彩られた景色。

まこりんが歌う姿が目に浮かぶ、歌心踊るカラフルな曲でした。

 

楽しい時間はあっという間で、あっという間にアンコール。

 

エンリコ・ピエラヌンツィの「Les Amants」

これがまた、情熱の国の鳥の求愛ダンスのような激しい恋人たちで。

エネルギー全開!

 

本当に楽しくて楽しくて、思いは尽きず、もっとお話もしたかったですが…

 

そろそろ帰りますか。

 

…と店を出たら、ポツリポツリと雨粒が落ちてきたのはご愛嬌(笑)