星を眺めるように


彼女のことを観測していた


星巡りの因果を


僕は知らない


それは透明な五月の夜


月光の下で


彼女はワルツを踊った


音楽室に響く靴音


舞う埃が星屑のように


膨らむスカートに纏わりついて


きらきら煌めいている


水に浮かぶ花の名を呼びながら


冷たい君の肌の白を


赤く染め上げるだけの行為で


二人の夜は埋め尽くされていく