あなたは、わたしだよ。


思い出。


思い出?


初めて会った時、


新しい学校で全然友達できなくて


でもそうやって落ち込んでたら


あなたが声をかけてくれた。


最初に遊びに行ったのはカラオケ。


あなたが歌ううたはどれも魅力的だった。


初めて友達とデュエットして


声が重なって自分の声とあなたの声が


体の中で混ざっていくような感覚が


とても嬉しかった。


ケンカしたこともあった。


もう理由なんか忘れちゃったけど


あなたから先に謝られた時の


あの時の感情は今も忘れてないよ。


次はわたしから謝ろうって


そうやって思わせてくれた。


あなたが病気で入院した時


涙が出るほど怖かった。


手術が失敗したら


死んでしまうかもって知って


毎日病室で楽しい話をして


帰ってからは泣きながら眠ってた。


手術が成功した時


本当に嬉しくて


元気になったあなたを


これでもかって抱きしめたら


痛いって怒られたよね。


そんな思い出が


わたしの中にはあって


わたしの中にあなたという存在が


切り離せないほど大きくて


大切な存在なんだ。


この思い出がわたしの一部であるように


だからあなたはもうわたしなんだよ。


あなたがいくら変わってしまったからって


それでも過去は変わらない。


大好きだった日が


変わってしまった今日まで


ただ続いているだけ。


嫌なことは嫌だって言うし


好きなところも増えるかもしれないけど


嫌いなところもそうかもしれない。


それにあなただって


わたしが変わってしまっても


同じようにするんじゃない?


あなたは、わたしで


あなたとわたしは


友達だから。