「前の彼女」


君がそう言った時


なんか複雑だった


君もいつか


僕の前の彼女になるような


そんな気がした


君がうっすら距離を取って


僕を透かしてみたような気がした


可愛いヤキモチなんかなかった


君には前の彼氏がいて


前の彼氏との日常があった


そんなことを思うと


君との日々をもっと


もっともっと


最低な物にしたくなる


君にもっともっと


汚れて


傷ついて欲しい


僕と一緒に


そしてお揃いの傷を見せ合おう


ふたりでダメになって


誰にも触れられないほど


誰も触れられないほど


深く深く沈んで


真っ暗な闇の中で


一瞬そんなことがよぎって消える


君は独り言みたいにずっと話してる


僕に前の彼女なんていないのに


その嘘をまだ真に受けてるのが


なんかバカみたいに思えて


どうでもよくなったりもする