盲いゆく彼女の光は


日に日に眩くなっていったんだ


放課後の校舎には


吹奏楽部の合奏する三拍子が響いて


踊り場には埃が舞う


それが斜陽をキラキラと乱反射させ


彼女の揺らすスカートが


巻き上げていく


金色に輝くツヤツヤした髪は


今再び当たり前のように


あるべき形に


彼女の頭に纏わっていく


微風に靡く僕の心は


そっと彼女の踏むステップに


絡め取られてしまって


一階昇降口まで


辿り着けないままでいた