大学を卒業して、一番最初に入った会社を20日で辞めた。



その理由は過去のブログにも書いた とおりで、ちゃんと就職活動をしなくて、
自分なりの志望動機も持たず入社したことが一番の要因だったわけだけど。



ただ、ちょうど辞めて転職活動をした直後に、山一證券や北海道拓殖銀行などの
超大手企業が次々と破綻した。そうした予兆は転職活動中にも多少はあったが、
幸いにも入社した後にそれらが起きたので、ある意味ラッキーだった。
と思ったり、思わなかったり。いや、ラッキーか、結局。



おいらが転職活動を経て入社した企業は、中四国リクルート企画(SRK)である。
リクルート100%出資で、中四国に密着して営業活動を行う、子会社だ。



しかし、今考えても不思議なのだけど、全く同じ地域でリクルート(R)も採用活動を行っていた。
ちょっと高めの給料で。



これは、Rを創業された江副さんが、マーケットをRが独占し、
それによって営業力の低下が起きてしまうことを危惧して、全国にRK(リクルート企画)を
9つ設立し互いに競争させた、という話もあれば、
マーケットの拡大にR単体で全国的に対応するのが難しくなったので、
地域販社を作ったという話もあれば、という感じだった。



おいらは、たまたまSRKの求人広告だけを見て説明会に行った訳だけど、
Rの求人広告を同時に見ていたとしても、やはりSRKの方に行っただろう。
だって、東京の会社ってなんか恐いし(笑)
どこに転勤になるかわかんないじゃん。



そうそう、大学卒業してしばらく経つまで新聞を読んだことがなかったおいらは、
リクルート事件の事をほとんど知らなかったし、リクルートが何をやっている会社なのかも、
当然知らなかった。


で、なぜRグループに転職してたのかって?


直感だけですよ。マジで。



転職活動では、20社近い会社を次々に受けて、たくさん落ちたけど、
それはそれで縁がなかっただけでしょ、と最初から開き直っていた。

受けた会社も、ジャンル分けすることは出来なかった。ありとあらゆる業界を受けた。



その直感だけを頼りに転職活動をし続けた結果、どうしても入社したい会社がSRKだった。
なんだろう?空気・・・かな?良い感じがした。



で、長くなったけど、入社した(7月に入社)直後に例の超大手企業の破綻が起きた。
それまで有効求人倍率は1.3倍ぐらいで推移していたのが、あっちゅう間に下がり、
0.5倍ぐらいまで下がった。(今現在は全国平均1倍弱)



当時SRKは、中途採用の広告営業を主体として事業をやっている会社だったので、
会社の雰囲気も見る見るうちに厳しくなっていった。



毎日、毎日、営業しても、お客さまの口から出る言葉と言えば、


「リストラを加速させたい」


「固定費を流動費化する良い方法はないのか?」


「部門を縮小するので余剰人員を引き受けてくれる会社はないのか?」


「給与制度を現行の年功給から成果配分に変えたい」


「来年合併が決まったので、求人はもうありません」


などの、中途採用の広告営業をやっている上では、ハイ終了!の台詞ばかりだった。



今から見れば、よくそんな中で営業なんてやるよね。
と感じられる方々もいらっしゃるかもしれない。



でも、おいらにとっては、それがこの業界に入社して最初に経験した事なのである。


だから、景気がどうだろうと前を向いて仕事をする以外に選択肢はない。


上記のお客さまの声にも、「出来ません」ではなくて、「何か方法を探して持ってきます」
とこたえて、とにかく役に立ちそうな「情報」を持っていくしかない。



でも、エグイかもしれないけどお金になるのは求人の話。
「情報」を持っていってお客さまの役に立てても、求人広告をもらわなけりゃ、
売上は一切たたないし、理論上おいらの給料も出ない(出てたよ、サラリーマンだから)。



だから、100社まわってダメなら200社まわるだけ。
それでもダメなら1000社まわるだけ。
それでもダメなら10000社。


そのうち、お客さまが何に困っているのかだんだんとわかって来る。
それを会社に言って、何か役に立てる商品を作ってもらう。かっこよく言えばね。



実際にはおいらよりも、うんとこの業界で経験した方々の力を借りて、
なんとか、かんとか、お客さまに提案していただけなんだけどね。




だから、今、不景気、不景気って騒いでるでしょ?
不思議だよね。経済ってそういうもんでしょう。



サブプライムがどうとか、金融恐慌がどうとか、そりゃー情報を入手して、
知っておかなきゃいけないけど、それに対して出来ることはほんと少ない。
幸い、金融資産もないしね(笑)


資産がある人は対策が必要みたいですよ。



この間、リクナビのブログ にも書いたけど、2010年の就職活動をする人が、
2008年や2009年に就職活動をした人と比べて不幸かって、

絶対にそんな事ないと思う。



経済は上下激しく変動するものだし、
企業、もちろん個々人も経済がどうなろうと生き抜いていかなきゃいけない。



だったら、そういうもんだ、と、さっさと受け入れて
厳しい環境でも生き抜ける力をつけたほうがよっぽど良い。



おいらは、入社した時がそうだったから、今、自然にそう思えるのがほんとありがたい。



今回の景気変動はもっと大変だろうけど、なーに、焦っても何も始まらない。
前向いて仕事するだけっすよ。




そう思える、11年前の転職活動に感謝。




じゃ、またテキトー2