創りたい会社のイメージは決まった。
・・・かっこいい、ってだけだけど。



退職することは正式には承認されていなかったが、それはどうでもいい事だった。
伝えたことで、全てスッキリしてしまったから。
でも、そうは言っても管理職。周囲には直前まで言えない。



R(ほとんどSRKだけど)に入社して約10年。
そのうち7年を一緒に過ごしたビーサンにだけは、言っておかないといけないような気がした。


「おいおいあんた人採用しておいて、心中や、ぐらいの事言っといて」


みたいな感じだろうか。さすがに、それは出来ないので。。。




「オレ、R辞めるんだわ」


いつも行っている、きまじめで酔ったついでに言ってみた。














「でしょうね」



なぬ!バレてたか?








「こないだ、飲んだときに言ってたじゃないですか」


あ、そーなんだ。おいら、言ってたんだ。あーそう。





「で、何するんですか?」


「会社やろうと思ってな。もう、人材系はさんざんやったし、なんか違うことがいんやわ」


「へ~、いいっすね。で、いつからします?」


「まだ退職が認められてないから、わからんけど、早くて年明けかな」


「早いっすね、じゃ、僕も辞めるって言ってきますわ」


「いやいや、雇えんぞ。まだ、何やるかも決まってないのに」


「え?いいっすよ。もう僕もRに飽きたし、とりあえず辞めますわ」




・・・とりあえずって。とりあえず辞めるもんじゃないでしょ、会社って。
まいったな。まーでも一人でも二人でも一緒か。




「わかった、じゃ、何やるかお前もちょっと考えろや」


「え?いいんすか?わー、ばりワクワクするわ」



緊張感ないね。。。
ワクワクばかりでもないと思うんだけどな~、会社創るって結構大変だぞ。



あー、どうしよう、二人になっちまった。
これは、本当に予想外だった。まー、嬉しくもあったけど。



時は10月、退職の決意を胸に、Rではチームを任されたまま時は過ぎていった。



気持ちは、もう次に行っている。



みんなには悪いんだけど、Rの事があまり考えられない。











二足の草鞋を履いて、無理矢理前進する日々が続いた。




つづく。。。