簡易合併の話を聞いて、全力投球出来ない毎日が続いた。
別に会社がSRKだから、Rだから、という話ではない。
Rのグループ企業とはいえ、割と好き勝手にやっていたSRKだったので、
方針が全然違うのである。
会社が違うから仕事に身が入らないという、感情的なそういった理由ではなかった。
子会社のマネジャーが親会社のマネジャーとして、そのまま移籍出来るのは
滅多にないことだし、それはありがたいと思わないといけない、と誰かに言われた。
Rの人ではなく、多分、お客さまに言われたんだと思う。
・・・そんなもんなんだ。
実感は全然なかった。
ま、そういうこともあるっしょ、ぐらいの感覚しか持てなかった。
なんだか、煮え切らない半年を終えて、SRK最後ということで、
4Q(第4四半期)にはいろんな催しも盛り沢山で、この会社との別れを惜しみながら、
最後のGIB(ゴールインボーナス)で社員旅行に行った。
正直、ある種の寂しさはあったが、自分にとってはこれで人生が終わるわけでも、
明日から仕事内容が変わるわけでもなかったので、いらいらする部分もあった。
合併はしないで欲しい、と思ったり考えたりしたところで、所詮そうはならない。
そんなことにいつまでもしがみついて、もし●●だったら、みたいな話になって、
日常の仕事に甘えが出るのは我慢ならない。
・・・さっさと忘れろよ。
そう思ったりもした。
時を同じくして、Rグループは労働時間が長いのが問題である、と、
労働時間短縮を一斉にすすめる取り組みが強化されるようになっていた。
毎週、火曜日は時短Day。
18:30になると、全メンバーがオフィスから出ないといけない。
しかし、Rグループ全体では労働時間が長いのかもしれないが、私達は正直そうでもなかった。
合併前の1~3月は、事業上そんなに忙しくないので、労働時間をこえる事もなく、
むしろ、合併の話もあいまって気合が入らず、早く帰るような雰囲気が漂っていた。
(多少、うがった見方をしていたかもしれない。やりきれない方も多くいたんだと思う)
時短Dayを決めれば、火曜日は早く帰る。
これで早く帰ると、いったい、いつ仕事をしているのか。
小さな会社から大きな会社にいきなり変わるのである。
特に出世意欲が高くなくとも、個人として会社に価値を感じてもらえる存在になる必要がある。
その個人の評価をする会社そのものが変わるのである。
今までの安穏とした雰囲気では、組織の中で勝ち上がっていけない。
沢山の競争相手にその仕事のレベルで勝てるのか。
池の中でのん気に泳いでいるメダカがいきなり大海原に放り出されるとどうなるのか。
(実際には淡水魚が海水で生きられるか、という話だが。。。生きられる前提で)
餌になるだけだ。
感傷的になる前に、しっかりと気を引き締めてかからねばならないのではないか。
焦る気持ちを胸いっぱいに抱え、SRKに入社して約9年。
10年目は、Rの社員として迎えることとなった。
つづく。。。