二世俳優バトル映画 Mr.ノボカイン
まず、聞きなれない『ノボカイン』という単語。
劇中ではこれを『局所麻酔』と紹介されていたが、高校時代の悪友によって付けられた主人公のあだ名。
痛みを感じない先天性無痛無汗症という実在の病気を”誇張”した特性を持つ青年の恋愛コメディ?『Mr.ノボカイン』
痛みを感じない特性と聞いて『キック・アス』のプロットを思い浮かべたのだが、果たしてあの傑作に迫る内容となっていたのでしょうか......
小さな町の銀行に勤める平凡なサラリーマン:ネイトは同僚にも打ち明けられない遺伝性の特異体質に悩んでいた。
そのため、舌を嚙んでも気付かないので、生まれながらに流動食しか口に出来ない。
そんな彼の前に現れた職場の新人シェリーに一目惚れ、臆病な自分にはない彼女の積極性にほだされ口にしたチェリーパイに感激!
魂&胃袋も彼女の虜となりバラ色の人生が訪れると思った矢先、職場が3人の強盗に襲われ人質としてシェリーが連れ去られてしまう。
奮起したネイトは彼女を救うべくパトカーを奪い強盗を追撃するところから物語は急展開を迎える!
とまあ、ここまでが長い......2人の馴れ初めと結びつきを強調するため丁寧に描かれているのだが、もうちょっと端折っても良かったのではないかと。
さて本作ですが公開前から話題となっていたのが、二世俳優同士の激突というキャスティング。
主演の無痛漢ノボカインを、デニス・クエイド(80年代に一番好きな俳優でした!)とメグ・ライアンの御曹司というサラブレット:ジャック・クエイドが演じ。
この御曹司、どちらかと言えばティム・ロビンスの実子という方がしっくりくるのだが......
対峙する強盗団のボスにはこの方......
この表情だけで察しがつきますよねw
そう!あの超個性派俳優ジャック・ニコルソンの息子レイモンド・ニコルソンという高貴な2人が壮絶なバトルを繰り広げます!
もうこれだけで観る価値MAX!
平凡でおまぬけ、腕力もないネイトの機転と無痛を武器に、ゴリゴリのマッチョ強盗へ立ち向かう様は痛快!
途中から相棒となる協力者のキャラもスパイスになって飽きさせません。
(彼の存在は明かせないな~)
110分という尺も良き!
なので、さらに冒頭の恋愛編長尺が悔やまれます......
と思いきや⁉
何とヒロインのシェリー:アンバー・ミッドサンダー嬢は、あのプレデター『ザ・プレイ』で主役を張ったコマンチの女戦士だったのですね!
後半の数少ない出番を鑑みての帳尻合わせ?と捉えれば致し方ないところか......
全体を通して痛快で飽きずに楽しめますが、かなり痛い描写も出てきますので苦手な方はご注意ください。
.5
この手の作品は劇場公開が短命ですので、興味が沸いた方は今週末にでもご鑑賞くださいませ。
では