ぶったまげる斬新さ!映画 罪人たち
全米公開から2ヶ月、映画『罪人たち』の待ちに待った日本公開!
なので極力情報を入れず鑑賞に挑もうと思っていたのですが、この罪人たちという邦題がなんとも地味で、もっとキャッチーな題名付けれんかったの?と思いチョイと調べたら、原題『SINNERS』そのままの直訳でしたw
物語は1930年代禁酒法時代のアメリカ。
シカゴで得た悪銭を元手に、故郷ミシシッピへと舞い戻った双子の黒人青年スタックとスモーク
地元で一旗あげるべく廃れた製材所を買い取り、酒場へと改装し迎えたオープン初日。
”招かれざる客”の白人3人が来店し「中へ入れてくれ」と懇願する。
しかし”黒人オンリー”の酒場と断り一端引き上げた3人組だったが、スタックの元カノが金に釣られて呼び戻してしまう......
だがこの後、3人と共に想像を絶する恐怖までもが訪れることに......
雑な説明で申し訳ないが、あとちょっとでも深掘ると完璧なネタバレとなってしまい面白さが半減間違いなし!
もうジャンルすら言いたくありません。
そこでネタバレ抜きの感想としては、まず画が美しい!
南部の抜けるような青空の下に広がる綿花畑や、30年代当時の街並みを再現したセット(CG?)は、まるでその場に迷い込んだかのような臨場感に目が釘付け。
酒場の売り物として招いたミュージシャンのハーモニカとギターの音色やブルースの歌声など、音楽にも抜かりなし。
そして主役の双子を一人で演じ切ったマイケル・B・ジョーダンのスタイリッシュでなんともカッコイイこと!
これは彼のキャリア・ハイ演技に間違いなし!
暫定アカデミー主演男優賞候補筆頭です。
そして、ギターを奏で子供ながらにハスキーボイスでブルースを披露する双子の従弟役マイルズ・ケイトンのなんと達者なことか!
映画冒頭に、”生まれながらに卓越した音楽の才能を持つ者は悪魔を呼び寄せる”とのナレーションが痛く真実味をもって蘇る。
余談ですが、ミシシッピのミュージシャンといえば、十字路で悪魔に魂を売り渡しギターテクニックを手に入れたと囁かれたブルース歌手ロバート・ジョンソンのクロスロード伝説は作品のネタになっているのかいないのか?
まあ、何はともあれスゴイ作品です!
なんだろう......全く結び付きそうもない対極の素材を無理くり合わせ至高の料理を完成させるというか、予想もつかない展開が次から次へと畳みかける。
酒場を埋め尽くすダンサー達を舐めるような長回しのカット(これ何テイクで完成したんだろ?)は、もう斬新なんていう言葉が追いつかないほどショックを受けました。
どう説明していいか分からないが、物凄く感動してウルッときましたよ
ラストの三段落ちも効きまくっていて、なんとも言い表せない全く新しい映像体験をしたという驚きと余韻に包まれてシアターを後にしました......
今では題名なんてどうでもいいやとさえ思えてしまうこの作品w
映画好きならマストでIMAX鑑賞一択です 是非!
珍しく
.5
では