ホッコリさせて頂きました 映画PERFECT DAYS[パーフェクトデイズ] | フェローズ・志村昌洋の蛮物想声

ホッコリさせて頂きました 映画PERFECT DAYS[パーフェクトデイズ]

いや、満席でした !

想像通りw ご年配の方々でシアターが溢れかえっていましたウインク

 

ヴィム・ベンダース×役所広司の『PERFECT DAYS』

 

 

 

清掃作業員として都内各所の公衆トイレを回り、迅速かつ丁寧に仕事をこなす平山(役所)は、路地を掃くほうきの音で目覚め、アパートの自宅脇自販機で缶コーヒーを買い現場へと向かうルーチンをドキュメンタリータッチで淡々と描く。

 

 

 

無口であまり笑わない彼だが、昼食中に見る頭上の木漏れ日には笑顔を漏らし、仕事が終わると浅草駅の地下食堂で酎ハイとうどんを食し、時々100円均一の文庫本を買って就寝前に短く読む。

 

 

 

こんな毎日が繰り返し繰り返し描かれるのだが、合間に些細な起伏となるストーリーが盛り込まれてくる。

 

 

 

この生き方に楽しみは無いのかい?と思っていると、後半に近所の小料理屋へと向かう平山が映し出され、カウンターの女将に対するほのかな恋心が垣間見える。

 

 

 

また、昼食のサンドイッチを頬張りながらフィルムカメラで頭上の木漏れ日をメ〇ラ撮りするのだが、現像するまで出来の良し悪しは分からず・・・ ・

 

 

気に入らないモノは躊躇なく破り捨てる。

彼にとって唯一のギャンブルなのだろうか・・・ ・

 

 

ストーリーの要所々でカットインされるスカイツリーが「これは東京のド真ん中で起きている物語なのだよ」と念押しされるのだが、外国人監督ならではの表現法なのか。

 

 

 

謎多き平山の過去が後半に軽く明かされるのだが、ここは漫画チックでちょっと笑えたw

 

 

わたくし、10年前だったら15分で眠りに落ちていた(過去ジム・ジャームッシュさんにはお世話になりましたw)のですが、60を過ぎると染みるんですよ、こういう作品が。

 

 

人を選ぶ映画かも知れませんが、劇場で鑑賞することを熱烈お勧めしたいのは、ラストシーン車を運転する平山のアップがスクリーン一杯に映し出され・・・ ・ 何を思うか絶妙な泣き笑いの表情に物語の全てが詰め込まれている様で胸を打たれました。

 

さすが役所広司、達者です!

 

 

ただ、この作品のキャッチが「こんなふうに生きていけたなら」なのですが、少し上から目線な物言いを感じてしまい、あまり好きではないかな。

 

星 星 星 .9

 

 

 

 

ではパー