十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人? 映画ナポレオン
「余の辞書に、不可能という文字はない」という名言、迷言?と『ワーテルローの戦い』で敗れた位の知識しかない、わたくし。
リドリー・スコットの『ナポレオン』を観てきました。
上記の様に、ナポレオンについては誰もが知る名言と独裁者だったというイメージ位しか無く、リドリー・スコット作品だし知識を深めるには良い機会だと思い鑑賞したのですが、ほぼ想像通りの人物でした。
片田舎生まれの平凡な一兵卒だが、野心に溢れ戦術に長けていたことでグングンと出世!
数々の戦いで大勝し、将軍から皇帝へと上りつめる様を淡々と描いていました。
しかし、この淡々が曲者で、スコットの作品で『ナポレオン』と来ればまず3時間越えは覚悟と思っていましたが、これなんと2時間半ほどの尺で観やすいっちゃ~観やすいんですが、わたくしのようにヨーロッパの戦史に詳しくない輩には、もう少し噛み砕いた説明カットを交えながら編集して頂ければ嬉しかったかなと。
意外とポンポン戦いが進んで行くので、なぜ攻め入らねばならないのか今一理解に苦しむ場面もありました。
ただ、ナポレオンという人物を理解できた点で言うと、物凄く利己的な軍神だが、政治には全くの不向き。
ゆえにヨーロッパ中を敵に回してしまい八方ふさがりに。
ワーテルローで敗北する前にロシアの冬将軍にも負けたことがあり・・・ ・
二度の島流しに合う (よく処刑されなかったという不思議)
生涯をかけジョセフィーヌという女性を愛した一途さも持ち合わせるが・・・ ・
この女、超がつくツンデレ
お馴染みの肖像画。
皆が知るこの絵画のイメージよりも、こちらに近いのかなと・・・ ・
そんなナポレオンをホアキン・フェニックスが巧みに演じるが、このお方20年前に同じくスコットの作品である『グラディエーター』に皇帝コモドュスの役で出演されているんですね。
スコットの中では皇帝=ホアキンという事なんでしょうかw
これからもスコセッシとデニーロの関係同様にこの2人がタッグを組んだ作品が生まれてくるんでしょうね。
次回は最も偉大だったと言われる初代ローマ皇帝アウグストゥスかシーザーのリメイクだったりしてw
ただ、シーザーにしても身近にいた人々にとっては”只の人”と映る場面に多々出くわすんでしょうね。
人とは、人間という動物以上でも以下でもないという思いが残る一本でした。
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では