遅ればせながらフェローズ新作ハワイアン制作記 | フェローズ・志村昌洋の蛮物想声

遅ればせながらフェローズ新作ハワイアン制作記

毎年恒例のハワイアン制作記ですが、今期のUpが大幅に遅れてしまいました。

楽しみにされていた方もいらっしゃるかと思います、どうかご容赦下さいませ。

 

 

さて、気を取り直して今回のコンセプトを御紹介しますと、まず2年程前に遡りますが、わたくし京都を訪れた際、最古の禅寺と言われる建仁寺の天井画『双竜』に痛く感銘を受け・・・ ・

 

 

これを題材としてハワイアンのモチーフに出来ないだろうかと悩んだ末、ただ単に模写しただけではフェローズ・テキスタイルの名が廃るということで、和の真骨頂ともいえる本作と、これぞアメリカンだろう!といった図柄の融合を思いつき制作に取り掛かったという次第で御座います。

 

 

ただ、その際に竜だけでは寂しいという事で贅沢にも鷲を絡め相対する構想を練り・・・ ・

 

 

 

この猛獣を操るという設定で50s~70sのホットロッド・カルチャーの象徴でもあるナッティマッド風キャラを配するデザインと決定しました。

 

モチーフが余りにもアクが強いため仕上がりはシンプルなモノにと、ターゲットはヴィンテージの淡色パイナップル・ハワイアンとし、図柄の配置やリピートなど参考にさせて頂きました。

 

 

 

まずは単体のイラストを描き起こしていきます。

 

 

 

 

 

 

その後、組み合わせを考える際に重要なのはホワイトスペースをいかに美しく作るかという事と、リピートで同じ柄が被らない配置を組み合わせる事です。

 

 

 

 

 

 

実寸に拡大し、着用時の雰囲気を確認します。

 

 

ここまで来たら配色を決めて行きますが、営業部も交え顧客様が好まれそうな色気をピックアップしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

110cm幅の生地へ取り効率良く(洋服型に裁断する際)組み込み、前身頃の合わせ部分に躍動感が出るよう原反の配置設定を決め、いよいよ版の方を作って頂く職人さんへバトンタッチ!

 

 

 

見事な生地が出来上がりました!

 

 

 

 

 

あとは型紙をはめ込み裁断し、縫製の工程を経て完成です。

もちろんボタン等のマテリアルにも拘って仕上げました。

 

 

 

 

いかがでしょうか、狙い通りの地味派手な逸品となりました!

 

実物をご覧頂けると製作者冥利に尽きますので、是非お近くの取扱店までお越し頂ければと思います。

 

 

 

 

 

ではパー