先達て「今年の抱負としてクリスチャン・フェデリッチが動画中で使用していたポテト・マッシャーを手に入れたい」と書いたのだけれど…

 

 

そこで何処を探してもないなどと嘆いたくせに、今日IKEAに行ったら普通にあったっていう。しかもお値段¥1,200-とお手頃価格ゆえ在庫は僅少だったので、既に結構な大荷物だったことはこの際無視して早速買ってきました

 

これまでも何度も探した棚にあったから、これまで見過ごしていたのじゃなくて恐らく実際に売り切れていたんじゃないかな。ご近所さんの中に、まさかそんなにクリスチャン・フェデリッチのファンが多かったとはね…

 

「もっとマシに撮れないの?」って訊かれたら、その答えはひとつ。自分でも残念なことに不足してるのは商品検索能力だけじゃないみたいだ

 

 

「全然見掛けないから一年掛けてゆっくり探せばいいよね」って思ってたから、こんなに早く出会えてうれしい。何なら興奮してるまである

 

普段はスマホにカメラが付いてることさえ思い出せないくらいなのに、柄にもなく写真を撮りまくっちゃった。そうだよ、これでも何枚も撮影した中の精鋭たちなんだ

 

「結構な大きさだった」を伝えたかった。この時には最良だと思ったんだよ。私はどんなことなら残念じゃなくこなせるんだろうね?

 

 

こうして手に入れたからには使用感を確かめたくて、早速なにか料理と呼べるものを作ってみたくなっちゃった。何がいいかな、瞬時に閃いただけでもコロッケにタラモサラダにブランダードに、最近また流行ってるらしいエッグスラットに…

 

そういえば、あの動画ではクリスチャン・フェデリッチはシェパーズ・パイを作っていたっけ。我が家では羊肉は然程の市民権を得ていないし、そもそも所作の美しさは置いておいてもあんなに目も楽しませるほど出来映えを優れさせる自信がまるでない

 

それなら…そうだ、今夜は皆大好きなムサカにしよう。我が国ではギリシャの代名詞とも言えるほどにかの国と関連して知名度の高い料理ながら、あんな格式振ったご馳走らしいのじゃなく、いつも定番の一品になってるトルコ風のやつを

 

おいしかったよ、そう見えないだけ。私って料理の腕だけはピカイチなんだ。ただそう見えないだけ

 

 

こうしたマッシュポテト+挽き肉を用いた料理は世界中に分布ないし点在してる。それぞれの国や地域ごとの特色や美点を挙げはじめたらキリがない。その中でも家人達が「お気に入りはトルコ風ムサカ」と吹聴して止まない理由がそれと分かるよ

 

結構な頻度でこれを作るのに、だからこそかな、これまでは割合と大仰なハンドル付きの機械(こういうの)を棚高段から引っ張り出しては使い終わればまた最奥にしまうことをしてた。しかしながら、なんだかんだ部品が多くて組み立てるのにも分解して洗うのにも例外なく手間が掛かる。それに比べて、このマッシャーは使うのも仕舞うのもなんて楽なんだろう。これに出逢わせてくれたクリスチャン・フェデリッチに感謝してもし切れない、まことにありがとう過ぎる

 

盛り付けも下手クソ。ここまで来たら、もはや残念を通り越して逸材では?

 

 

ただ(蒸して潰したジャガイモ + 切って炒めた挽き肉)×重ねて焼く=めちゃくちゃおいしい、の方程式を生み出したギリシャ人すごすぎる。そうだよ、すべての数学的原理は全能神ゼウスの子孫によってもたらされるんだ。そして、それをこうまでスクラップ&ビルドしたトルコ人偉すぎる。私達日本人はもれなくトルコを愛してるよ、今までもこれからもケマル・パシャより格好いいヒゲをほかに知らないほど

 

皆そうだよね、こうやっておいしい食事を摂る時って森羅万象に対する感謝が無限に溢れて止まらなくなるよ。そうでないなら「おいしい食事」なんて意味をなさないとさえ。かように思えば、どんな食事も「孤食」にはなり得ないんだな。この職業における特徴上ライターとして記事を書く時は即時性はなくても読んでくれる誰かに語り掛けるつもりで書いてた

 

たとえ時間に隔たりがあっても「食事」は料理人との対話、その理屈で行けばオペラは作曲家や脚本家との対話になるのかも