いつだったかな、以前のアカデミー賞で渡辺謙とカトリーヌ・ドヌーヴが歴代の外国語映画賞受賞作品を紹介していたことがあった。その際に、彼女は"(この受賞歴を一言で言えば) It's very, very Italian!"と、いつもの毒気ある諧謔を飄々と繰り出して見せていたっけ

 

その通りにチネチッタなくしては映画自体の有史それさえも語ることがままならないのは、すべての映画愛好家およびそれ以外の誰しもの目に明らかだ

 

 

ただイタリア映画とひと口に言っても、その分野は多岐にわたっている。例えば、よく知られるところではコメディアとかマカロニ・ウェスタンとかがそうだけれど、その国民性を表わす上で欠かせないのは、やっぱりジャッロだって思う

 

そして、それを代表するものこそがグァルティエロ・ヤコペッティのモンド映画群なのだとも

 

 

…だなんてえらそうに語った割には、この『さらば、アフリカ』を全編通して観たことはまだないんだ。とはいえ、これらOST自体には以前から馴染みがあって、お掃除やお料理の合間なんかによく流していたりはする

 

それだけで満たされてしまうから、いつも結局のところ映画本編はどうでもよくなっちゃうんだ。最近は、「もしかして自分は映画なんて好きじゃないのでは」と思って来てはいる

 

 

件のOSTには、この"Who Can Say"の編曲が余すところなく詰め込まれている

 

どれも逸品ばかりで選曲には時間を掛けたけれど、この映画の最後を飾るこれにした。この歌詞もまた秀逸だって思うから