さて、前回の記事では「好きなミュージカルの楽曲」についてを語り尽くしました。この流れで、「好きな『サクラ大戦』シリーズの音楽」のことを書くことにします

 

「えっ、『サクラ大戦』ってゲームでしょ? なんでミュージカル?」って思った人は、いや、そんな人いる訳ないと思うけど…もしいたらシゾーに切り刻まれちゃえばいいよ

 

この前段から行くと、確実に、「『サクラ大戦』はただのゲームなんかじゃない!もはや人生そのものだ!!!!!」って高らかに宣言する展開になりそうですが、別にそういう意図がある訳じゃなく、ただ単に『サクラ大戦』はメディアミックスとして発展した作品であるのが特徴で、分けても私はミュージカルが一番好きなので、その音楽について話したいだけです

 

まあ、それとは別に、『サクラ大戦』が人生そのものなのは大いにそのとおりです

 

 

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もしこれがライターとしての仕事の一環だとしたら、全シリーズの主題歌について話して、それから挿入歌や各キャラクターの持ち歌、その後にミュージカルのことを書くんだけど、ここは個人的な場所なので、最も知名度が高いであろう主題歌から始めることにしました

 

この動画自体も非公式の、しかも一個人が作成して、今500万回弱の閲覧数だからね。『サクラ大戦』の第一作目発売から来年で25周年になるっていうのに、昨年は新作がリリースされたし、こうしていまだに根強いファンがいる素晴らしい作品だ

 

 

この作品は何もかもが本当に最高だよ。こと音楽に関してはもちろん、登場人物も魅力的。第一作目ではアイリスが一番好きでした。健気でかわいい。この声もまさに彼女そのもの

 

っていうか、このいたいけな少女の心模様をこれほどまでに表現する曲を作っているのが、まさかのおじさん(広井王子御大)とおじさん(田中公平先生)ってすご過ぎるでしょ…

 

 

全『サクラ大戦』シリーズを通して、最もお気に入りのキャラクターは織姫。かわいい。最初は敵愾心むき出しなのに、後半でデレて来るのがまた抉って来る。全部が大好き!

 

 

あまりアニメというコンテンツに詳しくない方なんだけど、それでも認めざるを得ないよ、私は島津冴子さんの声にずっと憧れていたんだよね。この声になりたくて堪らなかった

 

何かの映画で、詩人を志す青年に文豪ゲーテが「その日に目覚めてすぐに"詩人になりたい"と願えば、それは叶う」と言っていたけど、私はもう20年以上もそう思いながら目覚めているよ。だから、いつかは叶うのかな??

 

そもそも綾瀬めぐみさんが大好きで、それから三宅しのぶ、御友小夜と枚挙に暇がない。実にたおやかながら芯の強さも匂わせるこの声に惹かれない人がいるとしたらおかしい

 

 

もっといろんなことを話したいけど、そろそろ我が子が泣き出しそうなので無理かな。最後に、『サクラ大戦』シリーズで最も愛する曲 Top3を貼付しつつ明日に備えます

 

 

どちらも甲乙つけがたい不動の第3位

 

個人的な事情で申し訳ないけど、実家にいると自尊心をゴリゴリ削られることが多いんだ。何度この曲に救われたか知れないよ。この曲を聴けるだけで、私はなんて幸せなんだろう! 『サクラ大戦』のことを教えてくれた、それだけで夫と結婚してよかったって思えるんだ

 

 

改めて言うことでもないけど、この曲に感情移入するような個人的体験がある訳じゃない。長く政治職にあった実父は常に忙しくて、そもそも彼と過ごした思い出は本当に少ないし、その思い出自体もあまりいいものじゃなかったりして、それは他者からの評価も同じこと

 

それでも、お酒が飲めるようになった今では、彼と関係を再構築するいい機会を持てた。こんなのはどこにでもありふれて珍しいことじゃないけど、それだって生きてればこそ。まして主人公のさくらは父親である一馬を慕っていたのだから、その気持ちは言い得ない

 

この大神歌劇団の皆はどこか心に傷を抱えていて、その付き合い方にそれぞれ個性がある。そこが好きなんだ。それもたまらなく好きなんだ

 

 

そして、これが私にとっての永遠に変わることのない第一位だよ。ここで歌われているとおりに、いつしか織姫もレニも初登場の時から大分と成長したよね。それはまるでピュグマリオンの手によって造られたガラテアに生命が吹き込まれるように。

 

いわゆる登場人物としての肉付けを超えて、より人間的な文字どおり「成長」をしたんだ。それを可能にしたのは、これは自惚れだけど…「全国の大神隊長」も含まれてるんじゃない?

 

この織姫とレニの関係性がとても大好き。この歌詞の「あなた」は、お互いであり、過去の自分であり、大神歌劇団の皆であり、そして、「全国の大神隊長」なんだ。この作品をこよなく愛する人の、その理由が分かるよ

 

 

 

個人的に偏愛する物語の結末の類型として、「a→b→c→a'」というものがある。何気ないただの日常から否応なく手に余る問題に巻き込まれ、それを乗り越えた先ではまた元の生活を取り戻すんだけれど、そこはもう「完全に以前とすべて同じ日々」って訳じゃない。多少なりと犠牲を払って再び手に入れた「日常」がそうする価値のあったものであると知る。自分が恵まれていたことを知り、それを自力で維持するためには常に戦わなければならない

 

それは、現状と似ている。今のコロナ禍にある我々の現在に。きっと取り戻した日常は、誰にとっても素晴らしく価値のあるものになるに違いないはず。でも、この疫病によってもたらされた衛生観念を私たちは恐らく忘れることはないだろう

 

 

最後に、この記事を読んだ方全員がもれなく揃って『サクラ大戦』沼に落ちる動画を貼付して、新年のご挨拶に代えさせて頂こうと思います

 

明けましておめでとうございます。皆が「全国の大神隊長」になりますように