本当の恋でしたもの。 | アナナスのサイトーシング・10。

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私たちのDNAの中の窒素、歯の中のカルシウム、血の中の鉄、アップルパイの中の炭素は、崩壊する星の内部で作られた。私たちは星でできているんだ。
(天文学者カール・セーガン)
あなたもわたしも⭐️で出来ている。

世の中、昨今。不倫なんてニュースが多いですが。

今年は、杏とエリカが話題になるようですね・・・。

いや、私、杏ちゃん好きだしね。

あすなろ白書見てたしね。

とっても複雑よタラー

 

先日、イタリア系コーヒー喫茶店に行った時。

フリーペーパーがあって。

何の気なしに見ていたら、

「世界的テノール歌手ジュゼッペがコモ湖からの帰りに自動車事故で亡くなってから20年。同乗していたのが若い愛人だったので当時はかなりスキャンダラスに報道された・・・」という記事があり。

イタリアもフランスも、血中恋愛濃度高そうだもんなあ。と。

そしたら、どうも、奥様が実は日本人で、身寄りがいないので今は、ミラノの音楽家の為のグループホーム的なところでひっそり暮らしてらっしゃると。

子供返りして、イタリア語がおぼつかなくなってきたので、日本人ということで会ってやってと依頼が来たと。

行ってみたら、きちんとしてらして、別に子供返りではなく。

「彼が死んで、生きているのが嫌になってしまい、彼との幸せな日々に留まることにしたの」と。

どうも、旦那さんは、若い愛人と次々浮名を流すのだけれども、結局は奥さんのところに戻っていく。

そんな彼にも文句も言わず、「信じられないほどできた妻だ」と男からは憧れの存在だったと。

で、彼が亡くなった時も、古風な日本人の妻らしく、涙も見せず気丈に振舞っていた。

それがイタリア人からは、理解できず、評判は反対の方向に・・・と。

 

なんという勝手な・・・・。

読んでいてイラついてしまいますが。

イタリアも日本も世知辛い・・・・。

大体、男から見た「出来た妻」というだけで。

若い女がいつつも夫はいつも戻って来てやっていた立場の妻なのに、夫が亡くなって、嘆き悲しまないのは「愛していなかった」と解釈される。というのが・・・。

 

しかし。

奥様。さすが芸術家のイタリア人と結婚しただけはあります。

「彼が若い女と浮気をするのは、自分の老いが怖かったからなの。歌手ってある日突然自分の声が老いていることに気づくの。彼の苦しさは私の苦しみでもあるからわかるの。若さを取り戻そうとあがくのよ」と。

・・・・・すっげえ。

で、奥様。

彼との人生を選んで、良かったのか。と聞かれ。

「もちろん。本当の恋でしたもの」

と答えるんですよ。

・・・・・・わお。イタリア女じゃん。。。。

 

フランス女には無理だね・・・。

日本人にも今そうそう言えないよねえ。

 

昔、イギリス人に「スペイン人と日本人て似てる」と言われたことがあり。

「はああ??ど、どこが?!」と、私はびっくりしたものですが。

「いや、日本人て暗いラテン気質がある」と。

多分。演歌っぽいってこと言いたかったんですよ。宮尾登美子の世界だな。

 

なんか、めっちゃかっこいいすこぶる持ちづらいカップでコーヒー飲みながら、いろいろ考えちゃいました。

 

「本当の恋でしたもの」

 

ええ。私、恋をしてきました。

 

という、諸先輩がたの話を聞いてみたいなあ、と思いました。