#コンビニ弁当大好き
ということで、本日のお昼の続きをその日の夜にかまします。
風の音と海の音を切り裂くエンジン音が鳴り響くはずだった船の上。悪いのはあんたじゃねえよ。悪いのは俺たちなのさ。何度も何度も確認したが繋ぎ方は間違っちゃいねえ。そりゃそうさ。あんた達は始めっから何一つ間違っちゃいねえ。悪いのは全部俺たちなのさ。先週バッテリーをつけっぱなしで帰っちまった俺たちなのさ。もう、これ以上は時間の無駄さ。なんて腐りかけていた僕にメカニック神①が「車のバッテリーを繋いで無理やったらバッテリーが死んでるか、違う部分が悪いということやな」と呟いた。
ん？
車のバッテリー！？
今繋いでるのは【船のバッテリー】だよ？
どういうこと！？
後でわかったのだが、この、今繋いでいる僕たちが一生懸命運んだ【船のバッテリー】は今は動かしていない古い船に付いていたモノだったのだ。なので、それは生きているのか死んでいるのかわからない、100%生きているとは言い切れないバッテリーだったのだ。これでいけるやろうと、とりあえずやってみた感じであったのだ。
なんじゃそりゃあああ！？
何にせよ、もう一度、チャンスを与えたもうた船上の俺たち。チャンスがあるならその道を行きてえよ。ありったけの勇気をかき集めて「お願いします！」と言おうと思ったそのだいぶ前にそそくさと車のバッテリーを取りに行く神様ズ。後ろから重い重いバッテリーを持って必死に着いていく俺たちズ。車のバッテリーは2個必要で、神様ズ達は自らの車の前に舘ひろし、ボンネットを開け、わざわざバッテリーを取り出してくれたでは、ああありませんか。
#まさに神
#どんだけいい人なん
#チャーリー浜
そして、再び、今度は車のバッテリーを持って船上へ。
プラスマイナス軌道確認準備オッケー。
長い長い朝の全ての記憶が走馬灯の如き駆け巡る。無言で目と目を合わせて軽く頷き合う疲れ果てかけた僕と何を考えているのかもうわからん釣りキチパイセンと優しすぎる神様ズ達。出会ったばかりだというのに、昔から苦楽を共にしたチームメンバー、バンドメンバーのような気がした。今からオーディエンスに向けて最高の演奏をするぞ。大丈夫だ。俺たちはあんなにも練習したじゃないか。さあ、行くぞ！
そして、バンマスメカニック神①が緊張の面持ちでマイクに向かい「それでは最後の曲です。聴いてください、、、エンジン！」
うおおおおおおおおお！
バンマスの右手はキーを握り、そのまま勢いよく時計回りにギュイイイイイン！
いけーーーーーーーー！
いけいけいけいけいけえええええ！
ええええ！
ええ！
え！？
音が出ねえ。
〜⑤へつづく
