旦那がわずらった病気は
悪性脳腫瘍という病気。
脳腫瘍には、
たくさんの種類があって…、
その中でも、
もっとも悪性度が高い
と言われている…
神経膠芽腫というもの。
それは…、
浸潤性の腫瘍で…
染みながら…広がっていく腫瘍。
できものが大きくなる…
というよりも、
和紙に絵の具を垂らした時みたいに…、
染みて広がっていく
だから…、
正常な組織と腫瘍の、
境目がわかりにくし…、
じわじわと脳内で広がっていく…
恐ろしい病気
それが、
脳の、
どの部分にできるかで…、
症状や後遺症、
残される機能が変わってくるのですが…、
うちの旦那の場合、
前頭葉。
おでこら辺に腫瘍ができました。
前頭葉は…、
その人らしさを司る場所。
情報を整理したり、
理性を司る場所。
だから旦那は…、
旦那ではなくなりました
優しくて…
温厚、穏やかな旦那が…
いつも怖い顔をして…
怒っていました。
私や子どもに、
暴力を振るうこともありました
旦那が旦那ではなくなった。
元の旦那の、
好きな部分が、
病気によって、
奪われてしまいました
そしてさらに…
「余命14か月」
旦那は旦那ではなくなり…
あと1年しか生きられない。
あと1年しか生きられないのに、
本来の旦那らしく生きられない…
だなんて…
もう…
絶望的
まさに…
絶望です
でも…、
その絶望の中でも…、
不幸中の幸いと言えるような…
ほんのわずかな幸福も
ありました
それは……、
私のことや、
子どものことを
忘れることはなかったこと
病院の人など、
最近出会った人のことは
忘れてしまう中…、
妻と子どものことは、
決して忘れないでいてくれました
最期の最期…、
言葉を発せなくなり、
体も動かせなくなっても…、
目でしっかり私や子どもを、
追ってくれていました。
その旦那の目は…、
切ない目
「離れたくない…」
「ごめんね…」
「ありがとう…」
そう訴えているような…、
目をしていました
最期まで、
私（妻）を私（妻）だと
わかってくれていた。
我が子を我が子だと
わかってくれていた。
それは…
絶望の中にあった、
ほんのわずかな幸福だったのではないか？
と…、
今なら思えます
現役看護師でグリーフカウンセラーのかずママです。
Amebaオフィシャルブロガーとして
自分の死別経験や、死別後の反応、グリーフについて綴っています。
私だからできるケア。私にしかできないケアを、お届けします。
私のブログは、
15年前に兄を自死で亡くしたこと…
そして…、
約10年前に
旦那が悪性脳腫瘍グレード4、
神経膠芽腫を発症した時からを振り返りながら、その時の状況と自分の気持ちと向き合いながら書いているブログです。
死別や闘病記録以外にも、
看護師、ママ、女性、起業家…
さまざまな視点から記事を書いています。
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大切な人を失ったあなたへ
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やさしい旦那が33歳で余命宣告されました～人格を変えた悪性脳腫瘍との闘い
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