山の話をいくつか。
場所があり、保守点検が電力会社によって行われている。
都市部と同じく鉄塔施設には立ち入りが出来ないよう
厳重に柵など設けているが、それでも奥深い山のこと。
時おり獣などがイタズラをすることがあるそうだ。
ある鉄塔では、それまでも度々猿の死骸が引っかか
っているのが見つかることがあった。
そうした猿は群れからはぐれたのか、また随分と高
いところまで登っていることが多い。
最初のうちはコレだけ高ければ、猿でも降りられなくなる
ものか、などとみなで苦笑していたが、やがてその鉄塔の
上で奇麗に皮をむかれた死骸がいくつも見つかり、猪や
ウサギのモノまで混じるようになるころ、
それらが自ら登ったのではなく、”百舌の早贄”と同じく
ナニかがやっていることだと悟ってゾッとしたという・・・。