●米政府のUAP前局長をめぐる透明性の欠如が懸念される
by Christopher Sharp - 22 June 2024
米国防総省（DoD）は、未確認異常現象（UAP）前局長が過去UAPに関与していたことを、就任時や在任中にメディアや国民に公表しなかった理由を説明できない。
最近、国防総省はリベレーションタイムズに対し、2018年に全領域異常解決局（AARO）の前局長であるショーン・カークパトリック博士が、UAPとの関係で有名なスキンウォーカー牧場に関する議会での会合に出席したことを確認した。
国防総省の広報担当者が『リベレーションタイムズ』紙に語った：
「カークパトリック博士はスキンウォーカー・ランチとは無関係です。 彼は2018年に議会で開かれた、それに関する会合に1度出席しており、そのことは公に認めている」と述べた。
『リベレーションタイムズ』は国防総省に対し、なぜカークパトリック博士の出席がこれまで公表されなかったのか、AAROに任命される前にこの事実を公表していたのか、と質問した。
これに対し、国防総省の広報担当者は次のように述べた：
採用プロセスで行われる面接については、その際に話し合われたこと、話し合われなかったことを含めて、コメントすることはできません。
『局長とそのスタッフ、局長とその上の高官との内部での議論や審議についてはコメントしない』。
AAROの設立は、米政府内でUAPの話題に関する透明性の新たな章が始まるはずだっただけに、この状況は国防総省にとって問題である。
カークパトリックの会議への関与を公表しなかった国防総省に責任があるのか、それとも就任前に国防総省に報告していなかったかもしれないカークパトリック自身に責任があるのかは不明である。
この事態は、カークパトリックの経歴やAAROの調査について、省略されていたかもしれない他の側面にも疑問を投げかけるものである。
カークパトリックが会議に出席したことは公共の利益に適うことであり、AAROに加わる前にUAPの話題についてカークパトリックが認識していたことを示している。
前進のAOIMSGであるAAROの設立に関する国防総省のブリーフィングカードには、次のように書かれている：
『国防総省は、機密情報を保護する義務とのバランスをとりながら、議会や米国民との透明性を確保することを約束する』。
今年初めに発表されたAARO自身の、そして多くの批判を浴びたUAP歴史報告書でさえ、UAPの話題に関して政府に対する国民の信頼の欠如に言及している：
国民の信頼に関する世論調査データは、時代とともに変化するアメリカ人の見解を反映している。
ピュー・リサーチ・センターによれば、このトピックに関する世論調査は1958年に始まり、当時アメリカ人の約75％がアメリカ政府を "ほとんどいつも、あるいはほとんどの場合、正しいことをする "と信頼していた。
しかし、2007年以降、この数字は30％を超えていない。この信頼の欠如は、おそらくアメリカ国民の一部が、アメリカ政府は地球外生命体に関する知識について真実を述べていないと考えていることにつながっている」。
調査ジャーナリストのジェレミー・コーベルは、『リベレーション・タイムズ』紙にこう語っている：
「私たちが目にしているのは、政府代表による難読化と嘘の明らかなパターンです。カークパトリック博士による脱落は、単に現状の徴候である。」
カークパトリック博士は、ニューヨーク・ポスト紙のスティーブン・グリーンストリートとのインタビューで、会議への出席を認めたが、その後、会議は2017年に行われ、スキンウォーカー・ランチは言及されていないと主張した。
カークパトリックはその後、スキン・ウォーカー・ランチのオーナーであるブランドン・フーガルと会合で会った覚えはないとも主張した。
これに対し、フーガルは会合でのカークパトリックの写真を投稿した。写真には、カークパトリックの前でプレゼンをするフーガルの姿が写っている。
フーガルはその後、Xにカークパトリックはこう書いている：
『2018年4月19日にスキンウォーカー・ランチに特化した詳細な公式ブリーフィングに政府高官に対して出席したことはないと嘘をつく』。
私に会ったことはないと嘘をつく。
『2022年以前はUFOの話題に関心がなかったと嘘をつく』。
『リベレーションタイムズ』はフーガル氏にさらなるコメントを求めたが、回答は得られていない。
カークパトリックがグリーンストリートに、2022年以前はUAPの話題に関心がなかったと否定したことは、フーガルに提供された情報によれば、虚偽であることが指摘されている。このことは、カークパトリックの在任中のAAROの主張と調査結果に疑問を投げかけるものである。
情報筋はリベレーションタイムズに、2018年の会合に加えて、カークパトリックはUAPの話題に積極的な関心を持ち、AAROに任命される前からその動向を注意深く追っていたと指摘した。
彼のリンクトインのページによると、2017年6月から2018年4月まで、カークパトリックは国家安全保障会議の国家安全保障戦略担当ディレクターだった。2018年4月から2018年8月まではサバティカル（研究休暇）で、ワシントンD.C.にある国家情報大学の客員教授を務めていた。その後、米宇宙軍司令部やミサイル・宇宙情報センターでの職務を経て、AAROに加わった。
透明性を約束したにもかかわらず、国防総省は上級技術諮問グループ（STAG）の名前の提供を拒否している。国防総省のスーザン・ゴフ報道官は、『リベレーションタイムズ』紙に対し、「人事の安全とプライバシーの観点から、STAGに参加する個人についてはコメントしない」と述べた。
また、情報筋によると、AAROの将来はますます暗くなり、ティモシー・フィリップス長官代行は、前任者が設定した現状を維持するという。
『リベレーション・タイムズ』紙によると、フィリップスAARO局長代行はAAROへの批判に対して無関心な態度をとっており、秘密裏に行なわれているUAP回収やリバース・エンジニアリング・プログラムの深刻な疑惑に対して敵意をむき出しにしているという。
メキシコ湾をめぐる最近の事件解決で示されたように、今後の透明性はほとんど期待できない。AAROは、空軍パイロットが目撃したUAPが照明用気球であった可能性を示唆した。
この事件は解決したと主張しているが、これらの気球を点灯させるのに必要なバッテリーパックは、通常、UAPが観測された高度16,000フィートに到達させることはできない。
この件に最初に注目したマット・ゲッツ下院議員もまた、AAROの透明性の欠如を非難し、その公式な説明に疑問を呈している：
AAROによるこの報告書は不完全であり、私が見せられたすべての情報を反映していない。
『パイロットの写真やレーダーサインを含め、目撃に関するすべての情報が公開されるべきだと思う』と述べた。
国防総省はリベレーションタイムズに対し、AAROがエアスター・アメリカ社からテスト気球を入手したことを確認した。何度も同社に問い合わせたが、エアスター・アメリカ社はAAROの結論に関するコメントを拒否した。
このような説明が解決したケースの基準であるとすれば、AAROは誠意をもって徹底的に調査し説明するよりも、ケースを却下することに重点を置いているのではないかと懸念される。
AAROの現状について、ジェレミー・コーベルは『リベレーションタイムズ』紙にこう語っている：
「私たちがUFOの透明性に向けて前進しようとするならば、UFO現象について一般大衆に嘘をついた人々に責任を負わせる必要がある。そして、私たちはそれを声高に主張しなければならない。」
「自己満足は許されない。」
もう一つの重要な問題は、2024年4月23日現在、国防総省情報・安全保障次官室（OUSDI&S）とAAROが、UAPに関する国防総省監察総監部（DoDIG）の勧告を実施していない唯一の組織であることである。
これは、UAPの懸念に対処するための包括的かつ協調的なアプローチの必要性を強調した報告書の所見に続くものである。
OUSDI&SとAAROは、UAPを管理するためのガイドラインを、役割、責任、要件、および調整手順を包含する、既存の軍の手順に統合するためのDoD政策を発行するために協力するよう勧告されている。
統合参謀本部、空軍、海軍、陸軍は、報告書で示されたそれぞれの勧告を実施しているにもかかわらず、UAP問題への対処を主な任務とする全領域異常解決局（AARO）の進展が遅れていることは憂慮すべきことである。
勧告が2023年8月15日に発表されたことを考えると、この遅れは特に問題である。
『リベレーションタイムズ』は、OUSDI&SとAAROに対する勧告の現状を確認するため、DoDIGに問い合わせた。
●Lack of Transparency Surrounding U.S. Government’s Former UAP Office Director Raises Concerns
Written by Christopher Sharp - 22 June 2024
The U.S. Department of Defense (DoD) cannot explain why the former Director of its Unidentified Anomalous Phenomena (UAP) office's prior involvement with UAP was not disclosed to the media and public at the time of his appointment or during his tenure.
Recently, the DoD confirmed to Liberation Times that in 2018, Dr. Sean Kirkpatrick, the former Director of the All-domain Anomaly Resolution Office (AARO), attended a meeting on the Hill about Skinwalker Ranch—famed for its ties to UAP.
A DoD spokesperson told Liberation Times:
‘Dr. Kirkpatrick had no involvement with Skinwalker Ranch. He attended one meeting on it on the Hill in 2018, which he has publicly acknowledged.’
Liberation Times asked the DoD why Dr. Kirkpatrick's attendance was never previously made public and whether he had disclosed this fact before his appointment to the AARO.
In response, a DoD spokesperson stated:
‘We cannot comment on the interviews that occur during the hiring process, including what was or was not discussed during them.
‘We do not comment on internal discussions and deliberations between a director and his staff nor between a director and senior officials above him.’
This situation is problematic for the DoD, as the AARO’s creation was supposed to begin a new chapter of transparency regarding the UAP topic within the U.S. government.
It is unclear whether the blame lies with the DoD for failing to disclose Kirkpatrick’s involvement with the meeting, or with Kirkpatrick himself, who may not have informed the DoD before taking the role.
The situation also calls into question other aspects of Kirkpatrick’s background and AARO’s investigations which may have also been omitted.
His attendance of the meeting was in the public interest and is indicative of Kirkpatrick’s awareness of the topic of UAP before joining AARO.
A DoD briefing card regarding the establishment of AARO under its former guise of AOIMSG stated:
‘The Department is committed to transparency with the Congress and the American people while balancing its obligation to protect classified information.’
Even the AARO’s own and much-criticised UAP Historical Report released earlier this year, referenced a lack of public trust in government regarding the UAP topic:
‘Polling data on public trust reflects Americans’ changing views over time. According to the Pew Research Center, polling on this topic began in 1958, when about 75 percent of Americans trusted the USG “to do the right thing almost always or most of the time.”
‘Since 2007, however, that figure has not risen above 30 percent. This lack of trust probably has contributed to the belief held by some subset of the U.S. population that the USG has not been truthful regarding knowledge of extraterrestrial craft.’
Speaking to Liberation Times, investigative journalist Jeremy Corbell said:
“What we are seeing is a clear pattern of obfuscation and lies by our government representatives. The omissions by Dr. Kirkpatrick are simply a symptom of the status quo; our government doesn't want you to know about UFOs.”
Dr Kirkpatrick admitted his attendance at the meeting in an interview with Steven Greenstreet of the New York Post, before then claiming the meeting occurred in 2017 and that Skinwalker Ranch was not referenced.
Kirkpatrick also later claimed he did not recall meeting Brandon Fugal at the meeting, owner of Skinwalker Ranch.
In response, Fugal posted a picture of Kirkpatrick at the meeting. Fugal is seen in the picture presenting in front of Kirkpatrick.
Fugal later wrote on X that Kirkpatrick was:
‘Lying, saying he never attended a detailed formal briefing specifically on Skinwalker Ranch on April 19, 2018 to government officials.
‘Lying, saying he has never met me.
‘Lying, saying he had no interest in the UFO topic prior to 2022.’
Liberation Times has contacted Fugal for further comment but has received no response.
Kirkpatrick’s denial, to Greenstreet, of being interested in the UAP topic before 2022 has been indicated as being false, as per information provided to Fugal. This calls into question all of AARO’s claims and findings during Kirkpatrick’s tenure.
Sources have indicated to Liberation Times that in addition to the meeting in 2018, Kirkpatrick took an active interest in the UAP topic and followed developments closely before his AARO appointment.
According to his LinkedIn page, from June 2017 until April 2018, Kirkpatrick was Director for National Security Strategy at the National Security Council. Between April 2018 and August 2018, he was on sabbatical and was a Visiting Professor at the National Intelligence University in Washington D.C. He then went on to serve roles with the U.S. Space Command and the Missile and Space Intelligence Center, before joining the AARO.
Despite its promises of transparency, the DoD refuses to provide the names of its Senior Technical Advisory Group (STAG). DoD spokesperson Susan Gough told Liberation Times, “For personnel security and privacy reasons, we will not comment on the individuals that participate in the STAG.”
Sources have also indicated that the future of the AARO looks increasingly bleak and that its acting director Timothy Phillips will maintain the status quo set by his predecessor.
Liberation Times understands Phillips has taken a dismissive approach to criticisms of the AARO and is hostile regarding serious allegations of secretive UAP retrieval and reverse engineering programs.
Little future transparency is expected, as shown by a recent case resolution over the Gulf of Mexico. The AARO suggested that a UAP seen by an Air Force pilot might have been a lighting balloon.
Despite claiming the case was resolved, the battery packs required to light these balloons would not typically allow them to reach the altitude of 16,000 feet, where the UAP was observed.
Representative Matt Gaetz, who first brought attention to the case, has also accused the AARO of lacking transparency and questioned its official explanation, stating on X:
‘This report by the AARO is incomplete and does not reflect all of the information that I was shown.
‘I believe all of the information regarding the sighting should be released to the public, including pictures from the pilot and radar signatures.’
The DoD confirmed to Liberation Times that a test balloon was obtained from Airstar America Inc by the AARO. Despite contacting the company on numerous occasions, Airstar America Inc refused to provide comment regarding the AARO’s conclusions.
There are concerns that if this explanation represents the baseline for resolved cases, AARO might be focusing on dismissing cases rather than thoroughly investigating and explaining them in good faith.
Speaking about the current situation with the AARO, Jeremy Corbell told Liberation Times:
“If we are going to make progress towards UFO transparency - we need to hold those accountable who lie to the public about the UFO phenomenon. And we must be vocal about it.
“Complacency is not an option.”
Another significant issue is that, as of 23 April 2024, the Office of the Under Secretary of Defense for Intelligence and Security (OUSDI&S) and the AARO remain the only entities not to have implemented DoD Inspector General (DoDIG) recommendations regarding UAP.
This follows findings within a report that highlights a need for a comprehensive and coordinated approach to addressing UAP concerns.
OUSDI&S and AARO are recommended to collaborate on issuing DoD policy to integrate guidelines for managing UAP into existing military procedures, encompassing roles, responsibilities, requirements, and coordination procedures.
Despite the Joint Chiefs, Air Force, Navy, and Army having implemented their respective recommendations made in the report, it is alarming that the All-domain Anomaly Resolution Office (AARO), whose primary responsibility is addressing UAP issues, has not made quicker progress.
This delay is particularly concerning given that the recommendations were published on 15 August 2023.
Liberation Times has contacted the DoDIG to confirm the current status of recommendations made to OUSDI&S and the AARO.
@Kz.UFO現象調査会