●フロリダ沖で空軍パイロットが遭遇したカプセルのような機体の機密文書が公開される。
空軍パイロットが昨年メキシコ湾上空で非常に珍しい遭遇をしたことが公式文書で確認されたが、疑問は残る。
by Joseph trevithick|published 2024年3月6日 21時52分(東部標準時)
米空軍FOIA/The Black Vault経由
JOSEPH TREVITHICK ジョセフ・トレヴィティックの記事
FranticGoat
最近機密解除された文書によると、米空軍のパイロットは、昨年フロリダのエグリン空軍基地からの出撃中に、「アポロ宇宙船」の「大きさと形」である、容易に特定できない何かを見たと語っている。
フロリダのマット・ゲッツ下院議員が昨年夏に初めて公にしたこの事件では、他にも3つの未確認物体がレーダーで追跡された。
独立研究者のアッバス・マイケル・ダラムジーは、情報公開法を通じて、2023年1月26日にフロリダ沖のメキシコ湾上空で起きた問題の事件に関する文書を入手した。ジョン・グリーンワルドは、情報公開法を利用してさまざまなトピックの新事実を明らかにすることで知られているが、ダラムジーが入手したものを、本日未明、自身のウェブサイト『Black Vault』に掲載した。
フロリダのエグリン空軍基地の衛星画像。Google Earth
ダラムジーはこの事件に関する4つの情報報告書を入手したが、それらはすべてほぼ完全に編集されている。しかし、公開された資料には、パイロットが見たという手書きの図面や、機密扱いされていない事件の概要も含まれていた。
ジョン・グリーンワルドのBlack Vaultへの投稿によれば、空軍はさらに、事件のビデオも存在するが、これは国家安全保障上の理由で非公開であるとダラムジーに伝えた。
この記事の冒頭と下に掲載されている図面には、洋ナシのような形をした物体が描かれている。図面の注釈によれば、一方の端はガンメタル色で、もう一方の端は灰色である。また、中央の部分は "オレンジがかった赤 "と記されている。下部には、"ぼやけた空気"（これは熱の歪みか他の種類の障害を示している可能性がある）と書かれているように見えるが、"煙はない "と書かれている。
米空軍、FOIA/ブラック・ヴォールトより
これはすべて、機密扱いにされていない概要に記載されている説明と一致している。UAP-1は、大きさも形も "アポロ宇宙船 "に似ており、"オレンジ色がかった "丸みを帯びた底部と、"ガンメタルグレーの分割パネル "からなる "三次元の円錐形 "の上部を持つ。
これはすべて、1960年代後半から1970年代前半にかけてのアポロ月探査ミッションで使用されたコマンド・モジュールとサービス・モジュールに、極めて大まかな類似点があることを示している。
1971年のアポロ15号ミッションで使用されたコマンド・サービスモジュール。NASA
未分類の概要にある "UAP "はunidentified aerial phenomena（未確認航空現象）の略で、過去に未確認飛行物体（UFO）と呼ばれていたものに対する米国政府の現在の優先用語である。"UAP-1 "は、この事件の間にレーダーで観測されたUAPがさらに3機あったことを反映している。
機密扱いのない要約によれば、「23年1月26日、米空軍パイロットが4機のUAPをレーダーロックした。パイロットは接近時に、これらの物体の最初のもののスクリーンキャプチャを取得するために目視で接触し、センサーを使用することができた。残りの3つはレーダーによってのみ検出された。」
"UAP-1は地上高度（AGL）約16,000で動作した。2番目と3番目のUAPは
は高度17,000と18,000で観測された。4機目はレーダーから消えた。
さらに、この報告書にはどのUAPについても対気速度が記されていない。”
「特筆すべきは、UAP-1の4,000フィート以内に接近した際、レーダーが誤作動を起こし、その後ずっと使用不能のままであったことである。ミッション後の調査で、サーキットブレーカーが作動したことが判明した。」
しかし、メンテナンス技術者はその故障を決定的に診断することができなかった。
2023年1月にメキシコ湾上空で発生したUAPインシデントの機密扱いのない全要約。米空軍、FOIA/The Black Vault経由
これらの詳細の多くは、フロリダ州選出のマット・ゲッツ下院議員が2023年7月の公聴会で初めて明らかにした内容ともほぼ一致している。
"彼等は、米国議会で私と私だけが観察したレーダーシーケンスがある、明確な菱形の編隊の4機の飛行体のシーケンスを見ました。パイロットの一人が、そのダイヤモンドのフォーメーションをチェックしに行き、大きな浮遊物、私がオーブとしか表現できないものを見ました。
「繰り返すが、私が知っている限り、人間の能力ではない」とゲッツはその時言った。「彼はレーダーがダウンしたと言った。彼はFLIR（前方監視赤外線）システムが故障し、手動でレンズの1つからこの画像を撮らなければならなかったと言っていた。」
現在公開されている機密扱いのない事故概要は、レーダー以外の航空機のセンサーの故障については言及していない。また、過去にF-22ラプターステルス戦闘機に搭乗していたと言われているが、物体を目撃したパイロットがその時どのようなタイプの航空機に乗っていたのか、要約には書かれていない。ラプターは、2018年に同じくフロリダ州にあるティンダル空軍基地がハリケーン・マイケルによって壊滅的な被害を受けて以来、空軍の試験・評価拠点でもあるエグリンに拠点を置いている。
F-22は前方監視赤外線システムを内蔵していないのが特徴だ。空軍は、FLIRとは異なるが、特定の条件下で発見したターゲットの基本的な画像を提供できる可能性のある赤外線サーチ＆トラックセンサーシステムを搭載したラプター用のステルスポッドをテストしてきた。
このシステムは運用されておらず、たとえF-22であったとしても、この航空機に搭載されていた可能性は極めて低い。IRSTがUAPの探知と追跡にどのように役立つかは、こちらで読むことができる。
AN/AAR-56パッシブ・ミサイル・アプローチ・ウォーニング・システム（PMAWS）と呼ばれるシステムは、航空機の周囲に設置された赤外線センサーのアレイを含み、球状のミサイル着弾警告やその他の状況認識の利点を提供することができる。このシステムは、比較的近くにある関心のあるターゲットの画像をキャプチャする機能を持つ可能性もある。以前からほのめかされてはいたが、F22の能力の多くが機密扱いのままであることを考えれば当然のことである。
繰り返しになるが、現時点ではまだF-22が関与しているとは確認できない。
2023年7月の公聴会でゲッツは、最初に自分のオフィスに法的に保護された情報を開示したことで事件を知った、と述べた。その後、テネシーとフロリダの共和党下院議員であるティム・バーチェットとアンナ・ポウリナ・ルナとともに、より詳しい情報を得るためにエグリンに出向いた。
「私たちは、乗務員との面会だけでなく、乗務員によって撮影された証拠品やレーダー・シグネチャーの観察を求めた。私たちはすべての乗務員との面会は許されず、当初は画像やレーダー（データ）へのアクセスも許されなかった。「その後、我々はアメリカにおける当局の流れについて少し議論し、画像を見た。」
「私は7年間軍事委員会の委員を務め、数年間DARPA（国防高等研究計画局）や先端技術を監督する委員会の委員を務めてきた。
2023年1月のメキシコ湾上空でのUAP事件で収集された画像やその他のデータを見ることなく、パイロットが見たかもしれないものを独自に評価することは難しい。アポロのコマンドモジュールとサービスモジュールは、長さ36フィート強、直径13フィート近くある。だから、UAPが同じような大きさだったというコメントが少しでも正確なら、それは比較的大きな物体だっただろう。
ダラムジーに公開された4つの情報報告書のうち、修正されていないものの中には、明確に "NOT FINALLY EVALUATED INTELLIGENCE "と書かれた警告がある。報告書はすべて、エグリンの空軍特別捜査局（AFOSI）第104分遣隊から、主に国防情報局（DIA）に送られた。それらはまた、米軍および米情報コミュニティ全体の他の多くの諜報機関やその他のオフィスにも転送されたようである。DIAやその他の機関がその後どのような評価を下したかは不明である。
2023年1月のUAP事件に関する報告書に記載された "NOT FINALLY EVALUATED INTELLIGENCE "の警告の一例。米空軍、FOIA/The Black Vault経由
大きく冗長化された情報報告書の1つで、様々な米軍部隊や政府機関に転送されたことを示す表の一部。米空軍、FOIA/The Black Vaultより
興味深いことに、これらの報告書のどれもが国防総省のAAROに送られたという明確な兆候はない。AAROは2022年に設立され、特にUAPインシデントの追跡、報告、分析のための方針と手順の洗練と集中化を支援する。このオフィスはまた、UAP関連の情報評価やその他のデータの中央保管庫としての役割も果たすことになっている。
過去2年ほどの間に、AAROは何十件ものUAP事件に、気球やドローンなど実際に識別可能な物体が関与していると評価してきた。長年にわたり、『ウォー・ゾーン』は、このような目撃情報の多くが、中国やロシアなどの敵対国や潜在的敵対国によって運用され、情報収集やその他の悪意のある目的に使用されているプラットフォームの証拠である可能性が非常に高いことを繰り返し強調してきた。
それにしても、「マット・ゲッツは、メキシコ湾沖での定期的な訓練中に、2人のパイロットが "オーブ "と呼ぶにふさわしいものに遭遇したという機密ブリーフィングに出席したと聞いている。今回の情報公開請求で、その出来事があったことを確認することができます」とダラムジーはBlack Vaultのジョン・グリーンワルドに語った。
"私の次のステップは、物体が実際にどのように見えるかを確認するために、ビデオの要求を訴えることである。" "可能な限り、飛行体の人間の起源を見つけようとする。" "そして、AAROまたは他の政府機関によるイベントの調査に関して、より多くの情報公開を提出する。"
全体として、このUAP事件については多くの疑問が残っているが、ダラムジーが指摘するように、空軍のパイロットが昨年フロリダ沖で非常に珍しいものを見たと報告したことに議論の余地はない。
●Air Force Pilot’s Bizarre Encounter With Capsule-Like Craft Off Florida Declassified
Official documents confirm an Air Force pilot had a very unusual encounter over the Gulf of Mexico last year, though questions remain.
JOSEPH TREVITHICKView Joseph Trevithick's Articles
AU.S. Air Force pilot says they saw something they couldn't readily identify that was the "size and shape" of an "Apollo spacecraft" during a sortie from Eglin Air Force Base in Florida last year, according to recently declassified documents. Three other unidentified objects were also tracked on radar during the incident, which Florida Congressman Matt Gaetz first publicly disclosed last summer.
Abbas Michael Dharamsey, an independent researcher, obtained the documents relating to the incident in question, which took place on January 26, 2023, over the Gulf of Mexico off the coast of Florida, via the Freedom of Information Act. John Greenewald, well known for his use of the FOIA to uncover new details on a wide variety of topics, posted what Dharamsey received on his website The Black Vault earlier today.
A satellite image of Eglin Air Force Base in Florida. Google Eart
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Dharamsey obtained four intelligence reports on the incident that are all redacted almost entirely, as well as two pages from a visitor's log of some kind that are also largely redacted. However, the release also included a hand drawing of what the pilot claims to have seen, as well as an unclassified summary of the incident.
The Air Force further told Dharamsey that a video from the incident also exists, but that this was being withheld for reasons of national security, according to John Greenewald's post about the documents on The Black Vault.
The drawing, reproduced at the top of this story and below, shows a broadly pear-shaped object. Annotations on the drawing say that one end had a gun metal coloring, while the other end was gray. A center section is also marked as being "orange redish [sic; reddish]." A note at the bottom appears to say "blurry air" (which could indicate heat distortion or some other kind of disturbance), but "no smoke."
USAF via FOIA/The Black Vau
This is all in line with the description provided in the unclassified summary. "UAP-1 [was] likened to an 'Apollo spacecraft' in size and shape, with an 'orange-reddish' illuminated rounded bottom and the top section [consisting of] 'a three-dimensional cone shape' comprising 'gunmetal gray segmented panels,'" it says.
This all does present some extremely broad similarities to the Command and Service Modules used during the Apollo mission to the Moon in the late 1960s and early 1970s.
The Command and Service Module used in the Apollo 15 mission in 1971. NASA
"UAP" in the unclassified summary stands for unidentified aerial phenomena, the U.S. government's current preferred term for what have been called unidentified flying objects (UFO) in the past. "UAP-1" reflects the fact that there were three additional UAPs observed via radar during the incident.
"On 26 Jan 23, an [sic] USAF pilot gained radar lock on four separate UAP," according to the unclassified summary. "Upon approach, the pilot was able to make visual contact and employ sensors to obtain a screen capture of the first of these objects. The remaining three were only detected by radar."
"UAP-1 operated at an altitude of about 16,000 above ground level (AGL). The second and third UAPs
were noted at altitudes of 17,000 and 18,000," the summary adds. "The fourth was lost from radar and no altitude was
noted. Moreover, no airspeeds were noted for any of the UAP in this report."
"Of note, upon closing to within 4,000 feet of UAP-1, the radar malfunctioned and remained disabled for the remainder of the event," it continues. "Post-mission investigation revealed that a circuit breaker had triggered, but
that maintenance technicians were unable to conclusively diagnose the fault."
Many of these details are also roughly in light with what Matt Gaetz, a Republic Representative from Florida, first disclosed during a hearing in July 2023.
"They saw a sequence of four craft in a clear diamond formation for which there is a radar sequence that I and I alone have observed in the U.S. Congress. One of the pilots goes to check out that diamond formation and sees a large floating, what I can only describe as an orb. Again, like I said, not of any human capability that I am aware of," Gaetz said at that time. "And when he approached he said that his radar went down. He said that his FLIR [forward-looking infrared] system malfunctioned and that he had to manually take this image from one of the lenses and it was not automated in collection as you would typically see in a test mission."
The now-released unclassified summary of the incident makes no mention of the failure of any sensor on the aircraft beyond the radar. The summary also does not say what type of aircraft the pilot who saw the object was flying in at the time, though it has been said in the past that they were in an F-22 Raptor stealth fighter. Raptors have been based at Eglin, which is also a major Air Force test and evaluation hub, since Hurricane Micahel devastated Tyndall Air Force Base, also in Florida, in 2018.
The F-22 notably does not have a built-in forward-looking infrared system. The Air Force has been testing stealthy pods for the Raptor that contain an infrared search and track sensor system, which is different than a FLIR but could potentially provide basic imagery of the targets they spot under certain conditions. This system is not operational and was very unlikely to have been on this aircraft even if it was an F-22. You can read how IRSTs could help with detecting and tracking UAP here.
What these jets do have is what is called the AN/AAR-56 Passive Missile Approach Warning System (PMAWS) system, which includes an array of staring infrared sensors installed around the aircraft that can provide spherical incoming missile warning and other situational awareness benefits. This system could potentially also have the capability to capture imagery of a target of interest that is relatively close by. While it has been hinted at before, this capability has never been officially disclosed, which is unsurprising considering much of the F-22's capabilities remain classified.
Once again, we still cannot confirm F-22s were involved at this time.
At the July 2023 hearing, Gaetz said he initially learned of the incident through a legally protected disclosure to his office. He, along with Tim Burchett and Anna Paulina Luna, Republican Representatives from Tennessee and Florida, subsequently traveled to Eglin to get more information.
"We asked to see any of the evidence that had been taken by [the] flight crew in this endeavor and to observe any radar signature ... as well as to meet with the flight crew. We were not afforded access to all of the flight crew and, initially, we were not afforded access to [the] images and to [the] radar [data]," Gaetz said. "Thereafter, we had a bit of a discussion about how authorities flow in the United States of America and we did see the image and we did meet with one member of the flight crew who took the image."
"The image was of something that I am not able to attach to any human capability either from the United States or from any of our adversaries and I am somewhat informed on the matter having served on the Armed Services Committee for seven years, having served on the committee that oversees DARPA [the Defense Advanced Research Projects Agency] and advanced technologies for several years," he added.
Without seeing the imagery and other data that was collected during the January 2023 UAP incident over the Gulf of Mexico, it is difficult to independently assess what the pilot may have seen. An Apollo command and service module is just over 36 feet long and nearly 13 feet in diameter. So, if the comment about the UAP being of a similar size is at all accurate, it would have been a relatively large object.
Among what little is unredacted in the four intelligence reports released to Dharamsey are warnings that explicitly say "NOT FINALLY EVALUATED INTELLIGENCE." The reports were all sent by the Air Force Office of Special Investigation's (AFOSI) Detachment 104 at Eglin primarily to the Defense Intelligence Agency (DIA). They also appear to have been forwarded to a litany of other intelligence and other offices across the U.S. military and the U.S. Intelligence Community. What subsequent assessments DIA or any of those other entities may have made is unknown.
An example of one of the "NOT FINALLY EVALUATED INTELLIGENCE" warnings on the reports about the January 2023 UAP incident. USAF via FOIA/The Black Vault
A portion fo the front matter from one of the heavily redacted intelligence reports indicating it was forwarded to a wide array of different U.S. military units and government organizations. USAF via FOIA/The Black Vault
There are interestingly no clear indications that any of these reports were sent to the Pentagon's All-domain Anomaly Resolution Office (AARO). AARO was established in 2022 specifically to assist with the refining and centralizing of policies and procedures for tracking, reporting, and analyzing UAP incidents. The office is also supposed to serve as a central repository of UAP-related intelligence assessments and other data.
In the past two years or so, AARO has assessed dozens of UAP incidents to have actually involved identifiable objects, such as balloons or drones. Over the years, The War Zone has repeatedly highlighted how many such sightings are very likely to be evidence of platforms operated by adversaries or potential adversaries, such as China and Russia, which are being used for intelligence collection or other malign purposes.
Still, if nothing else, "we were told by Matt Gaetz that he attended a classified briefing in which two pilots encountered, what he could best describe as 'an orb', during a routine training mission off the Gulf of Mexico. With this FOIA request, we can confirm that the event took place," Dharamsey told The Black Vault's John Greenewald. "My next steps are to appeal the request for the video to verify what the object actually looks like, try and find any possible human origin for the craft, and to file more FOIAs with regards to any investigation of the event by AARO or any other government organization."
Altogether, many questions remain about this UAP incident, but, as Dharamsey notes, there is now no debate that an Air Force pilot reported seeing something highly unusual off the coast of Florida last year.
Contact the author: joe@twz.com
＠KzUFO現象調査会